世界から称賛されたジャパンジュエリー「AKコレクション」
宝石の中にまた宝石!日本ならでは精巧な宝石象嵌が見る人の目を惹きつけます。
かつて国際的にも評価の高かった日本・山梨県発のジュエリーブランド「AKコレクション/AK collection」。
直接宝石の表面を彫り、別の宝石のパーツを合わせる宝石を使ったオリジナル手法の象嵌細工「石嵌」でよく知られています。
AKコレクションがその超絶技巧で表現するのは花や虫など、自然の中で生きる小さな命です。
ブランドアイコンとなっていたてんとう虫やカエルをモチーフにした楽しくも美しいジュエリーは、ブランドを率いていたデザイナー「金澤陏乃」氏、そして工房の職人たちの努力の結晶によって誕生しました。
この記事ではブランドが事実上活動停止した後もなお評価の高いAKコレクションのジュエリーについてご紹介します。
宝石から作られているなんて!本物と見まごう精巧さのAKコレクション
動物・植物・虫など、自然のデザインを好んで使用したAKコレクションとはどのようなジュエリーを作ってきたのでしょうか?
AKコレクションの魅力は、なんといっても本物の魅力を見事にジュエリーに写し取る精巧さにあります。
モチーフの魅力を引き出す優れたデザインに加え、AKコレクションにしかない精緻な技巧によってジュエリー愛好家を魅了してきました。
そしてこのような動植物を見事に表現したジュエリーは日本のみならず国外でも評価が高く、コレクターアイテムとしてアートの域に近いジュエリーとして珍重されます。
事実上ブランド活動が停止して久しい現在も、デザイナー「金澤陏乃」氏のセンスと卓越した象嵌技術による精巧なジュエリーはいまだ熱心なコレクターがいるほどなのです。
AKコレクションにかかわった二人のジュエリーデザイナー
バブル期を知るジュエリー愛好家なら、当時全盛期だった華やかなりしAKコレクションをよく記憶していることでしょう。
もともとAKコレクションは、山梨にあった宝飾会社「株式会社たくま」がプロデュースしジュエリーデザイナー「金澤陏乃」氏がデザインを担当していました。
宝石好きの著名人たちにもジュエリーを提供し、頻繁に一流ホテルで大きな展示会を開催するほどの人気ぶりでした。
しかしその後の不景気によって宝飾産業は大打撃。
大手宝飾企業がM&Aで買収され、小さな工房が相次いで倒産に追い込まれていく中、たくまも例外ではありませんでした。
それでもAKコレクション自体は、たくま倒産後も東京貴宝株式会社に受け継がれます。
新たにデザインを担当したのが国内有数のジュエリーデザイナーの一人「池田啓子」氏でした。
薬剤師の資格を取得したにもかかわらず、武蔵野美術短大、そしてアメリカでジュエリー製作を学んだ変わり種。
金澤氏同様に身近な花や小鳥をテーマにしたジュエリーデザインを得意とし、デビアス・デザイナーコレクションに参加したことも。
お二人ともにご高齢となったこともあり、新作発表のニュースがないことが寂しいですが、残されたジュエリーの輝きは消えることはありません。
次の章では実際にAKコレクションのジュエリーを例にとってご紹介します。
細部にまで職人輪が光る!マルチストーンブローチ
可憐なフラワーモチーフをカラフルなカラーストーンと金細工で表現したマルチストーンブローチです。
貴重な宝石を彫り込み、さらに別の宝石を象嵌する高度な技術でしられるAKコレクションですが、こちらブローチのようにカラーコーディネートの巧みさ、金細工の細かさにも定評があります。
AKコレクションならではの芸術性、高度な技術によるつくりの良さは、フラワーモチーフの一つ一つに存分に発揮されています。
AKコレクションのジュエリーを手に入れられる場所
残念ながら2019年現在、AKコレクションの新作発表、および取り扱い店舗の情報はないようです。
はまだありません。
リユースショップなどで以前のアイテムを閲覧・購入することが可能です。
■ 公式サイト:なし
世界が称賛したAKコレクション!日本の匠の技の結晶!
かつては国際的にも高い評価を受けていたAKコレクション。
リーマンショック前後の日本の未曽有の不景気によって母体企業を失い、その後はあまり表舞台に姿を現すことはなくなりました。
しかし、AKコレクションのジュエリーに駆使されてきた宝石加工、象嵌技術はまさに日本の匠の技の結晶ともいえるべきものです。
いまだに根強いファンが存在し、特にてんとう虫やフラワーモチーフのジュエリーには熱心なコレクターがいるというのも納得です。
巡り合う機会に恵まれたらぜひ手に入れておきたいジュエリーの一つなのです。
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