グランディデエライトは20世紀に発見された究極のレアストーン!
アクアブルー、ブルーグリーン、様々な色合いを持つ「グランディデエライト Grandidierite」は長く幻の宝石と呼ばれてきました。
1902年の発見以来、滅多に産出されることのなかったグランディデエライトは、一部の宝石コレクターだけが知る希少宝石でした。
しかし2000年スリランカ、2014年マダガスカルで「宝石質のクオリティを持ち」かつ「カットに耐えうる1ミリ以上の大きさ」の原石が相次いで発見されたことにより、グランディデエライトの原石やカットした石をミネラルショーなどで見かけられるようになりました。
実に最初の発見から1世紀以上経過してようやく市場に流通し、グランディデエライトは一般の人々の目に触れるようになったのです。
この記事では今最も話題のレアストーン「グランディデエライト」についてご紹介します。
なぜ今グランディデエライトなのか?
グランディデエライトの最大の魅力は、見る人の目を惹きつけるその微妙な色味です。
石に含まれる鉄分の量によって、無職から淡いイエローグリーン、ブルーグリーン、ブルーの三色性を持ち、このグランディデエライトのデリケートな色合いに魅了されるコレクターは後を絶ちません。
最上質とされるネオンカラーを持つグランディデエライトは、非常に人気の高いあの「パライバトルマリン」と並び称されるほど。
そしてグランディデエライトが注目されるようになった最大の理由は、あまりにも希少なレアストーンだったグランディデエライトが市場に流通するようになったことでしょう。
現在では0.5カラット以下のカット済の石や、比較的多く産出される青緑色の原石などがミネラルショーや天然石ショップで見かけることができます。
また良質な宝石質のグランディデエライトを使用したリングやネックレスなどのジュエリーも、登場するようになりました。
希少価値は高いものの、宝石としての評価が定まっていないグランディデエライトは現在のところ比較的低価格で手に入れることが可能です。
しかし、宝石質のグランディデエライトの産出量はごくわずか。
しかも採れるのはスリランカとマダガスカルに限定されるとあって、いつまた流通がストップするとも限りません。
現在目利きの宝石ハンター、コレクターたちが良質のグランディデエライトを手に入れようと目を光らせている所以です。
グランディデエライトの希少価値の理由とは?
発見されてから100年以上経過した現在、にわかにスポットライトを浴びているグランディデエライト。
かつて経済紙フォーブスが「世界で最も高価な5つの宝石」のひとつにグランディデエライトの名を挙げたことも。
石の持つ美しさとともに、その希少価値が人々の心をとらえる大きな理由となっています。
ここではグランディデエライトの希少価値とはなにか?
その理由についてまとめました。
産地がスリランカとマダガスカルに限定!
実はグランディデエライトの原石そのものは地球上のいたるところで発見されており、日本においても「大峰石」にグランジエライトの類似体が見つかったことがありました。
しかし研磨とカットに耐えうる1ミリメートルを超えるファセットテーブルを持つ原石は、マダガスカルとスリランカでのみ発見されています。
約3億年前の大陸移動が発生する前、スリランカとマダガスカルは隣り合わせの位置にあり、そのためこの二つの場所からは同じ鉱物・宝石が多く産出されています。
グランディデエライトもそれらの宝石の一つであると考えられています。
採掘エリアが治安が最悪な危険地帯
最も有望な鉱脈のあるマダガスカル南部の採掘エリアは、最寄りの街から四輪駆動で未舗装の道路を走り、半日かかる僻地にあります。
ほぼ住人のいないこのエリアは非常に治安が悪く採掘された原石や、関係者の現金・貴重品を狙う盗賊が横行しています。
そのため政府が厳しく取り締まるようになりましたが事態の収束にまでは至っていません。
宝石質の原石の採掘量はごくわずか!
宝石質のグランディデエライトが産出するスリランカとマダガスカルですが、その量はごくわずか。
原石そのものの量が限られることに加え、採掘作業はすべて現地労働者の手作業で行われます。
例えば2014年から2016年の2年間を例に挙げると、マダガスカルの鉱脈から掘り出された原石は800kgにすぎないのです。
研磨・カット後10%以下までサイズダウン!
ほとんどのグランディデエライトの原石は結晶サイズが小さく、クラック(ひび)が多いため、加工する段階で原石の体積の90%以上が失われてしまいます。
カットに耐えるだけの大きさがあり、クラックが少ない原石を見つけることが非常に困難な宝石なのです。
グランディデエライトの特徴
注目されるようになって日が浅くまだまだデータが少ないグランディデエライトですが、現在の注目度の高さを考えると今後メディアに登場する回数も増えることでしょう。
宝石としてのグランディディエライトの特徴についてまとめました。
グランディディエライトの発見年度・発見者
1902年にマダガスカル南部・インド洋に面した港町であるマダガスカル・トゥリアラ州「トラニャロ」(旧名:フォール・ドーファン)で発見。
グランディデエライトの名は、発見者であるフランス人探検家「アルフレッド・グランディデエライト」にちなんだもの。
産地
宝石質の原石が採掘可能な場所は以下の2か所のみ。
マダガスカル・アノソイ地域「トラノマロ村」近郊(2014年~ 化石発掘で有名なアンドラマナ洞窟から60km)
スリランカ・サバラガムワ州「コロンネ」(2010年~ スリランカの中央山脈南西)
透明度が低く色のはっきりしないクオリティの低い原石は、何年かに一度の割合で散発的に見つかっている。
ニュージーランド(1970)、ノルウェー(1975)、スリナム(1976)、アルジェリア(1976)、イタリア(1980)、マラウイ(1980)、インド(1983)、アメリカ合衆国(1987、1991)、カナダ(1988)、南極大陸(1995)など
硬度
硬度はモーススケールで7から7.5。
トルマリン、エメラルド、アクアマリンと同等。
カラー
無色、青、緑の3色性
透明度
半透明~透明
※透明度の高いグランディデエライトはスリランカ産に限定されていたが、2014年からマダガスカルの新鉱脈からも多く採掘。
グランディデエライトはどこで買える?
グランディデエライトのような究極のレアストーンは思い立ったらすぐ買える、という宝石ではありません。
ここでは比較的グランディデエライトと出会える可能性の高い場所についてご紹介します。
ミネラルショー
宝石や鉱物、化石など様々な石類の展示会「ミネラルショー」が東京(東京国際ミネラルフェアほか)・大阪(石ふしぎ大発見展)など大都市を中心に開催されています。
世界的に有名なミネラルショーもいくつかあり、特に「ツーソン(アメリカ)」「ミュンヘン(ドイツ)」「サンマリー(フランス)」は世界三大ミネラルショーとして知られています。
アジアにおいても香港やシンガポールで大規模なミネラルショーが年に数回開催されています。
パワーストーンショップ
それほど高品質ではない原石であれば安価で仕入れられることもあって、パワーストーンショップに置いてあることも。
リユースショップ
今後はグランディデエライトリングやネックレスなどジュエリーに加工したものがリユース市場で流通することが増えると予想されます。
買取希望のお問い合わせは大歓迎です♪
リファスタ 買取専用フリーダイヤル:0120-954-679
希少宝石グランディデエライトはチャンスがあれば入手したい石!
新鉱脈の発見によって目にする機会が増えたとはいえ、産出量がごく少ないグランディディエの希少価値が失われる可能性は極めて低いと思われます。
そして多くの人の目に触れるようになったグランディディエライトは、さらに注目され人気が高まることが予想されます。
今もつるはし一つでマダガスカルの人々によって丁寧に掘り出されるグランディデエライト。その美しさと希少性の高さから、価値あるレアストーンであり続けるでしょう。
コメントを残す