ロレックス、リシャール・ミル、ブレゲ、パテック・フィリップ…、スイスを代表する高級時計メーカーを挙げればきりがありません。
これらのきら星のごとくトップブランドがひしめくスイスにおいて、トップバイヤーたちから注目され続けてきたのが「ロベルジェ/ROBERGE」です。
ランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」のランウェイのラストを飾る宝石をちりばめた、「ファンタジーブラ」を提供するムアワッドグループの一員でもあります。
グループ全体で中東諸国を筆頭に、世界の大富豪たちの時計ディーラーとして長年活躍した経験を生かし、ロベルジェ独特の楕円形フォルムが特徴の「アンドロメダ」はじめ華麗なデザインの名作時計を次々と生み出しています。
この記事では数あるスイスの高級時計ブランドの中でも、時計マニア・コレクター垂涎の的「ロベルジェ/ROBERGE」についてご紹介します。
ロベルジェのブランドヒストリー
1972年創業時からスイス高級時計の代名詞として君臨してきたロベルジェは、世界有数の超高級宝飾ブランドであるムアワッドグループの一員でもあります。
グループ全体では1世紀以上にわたってジュエリーおよび時計製作に携わってきた歴史があります。
ここではロベルジェそしてムアワッドがたどってきた長い歴史についてお伝えします。
ロベルジェはムアワッドグループの一員
ロベルジェがスイス・ジュネーブで創業したのは1972年の出来事ですが、創業者一族は19世紀までさかのぼる大富豪御用達の宝石商でした。
それが、世界で最も魅力的な宝石コレクションを所有していることで知られるムアワッドグループです。
創業者デイビッドは1890年にレバノン・ベイルートから旅立ち、その後約20年間にわたってニューヨークやメキシコで時計や宝飾製作、そしてビジネスについて修業を重ねました。
1908年に帰郷しムアワッドを立ち上げ、故郷の大富豪達からのオーダーによる時計やジュエリーを制作し大成功をおさめました。
また不動産王とも知られバーレーンの人工島に一大高級住宅地を開発したことでよく知られています。
またランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」のファッションショー(通称ヴィクシーショー)に、数億円規模の宝石をあしらったゴージャスな「ファンタジーブラ」を2001年から継続して提供しています。
※2019年からは、ヴィクシーショーのテレビ放映がストップされたようです。
ロベルジェ創業の立役者「ロバート・ムアワッド」
ムアワッドグループはダイヤモンド、ジュエリーのコレクターとしてもよく知られています。
なかでも推定1,000万ドルと推定される51.12カラットのロシア産巨大ダイヤモンド「ダイナスティ」が有名です。
創業者の孫にあたるロバートは、新たな挑戦としてスイス・ジュネーブに時計ブランドロベルジェを立ち上げることを決断します。
長年コレクションされてきた宝石のストックおよび宝飾技術、そして世界最高のスイスの時計製造技術を組み合わせたロベルジェの時計はまたたく間にセレブ達の間で評判となりました。
三人の息子たち「アラン」「フレッド」「パスカル」
そして第四世代にあたる後継者たちもそれぞれ独自の道を展開しています。
ヴィクシーショーへの参加を企画しより一般顧客にアプローチを試みたパスカル
「ブラックサンド」ブランドで理想の時計を追求したアラン
膨大なダイヤモンドコレクションの管理担当のフレッド
それぞれの得意分野を生かし、ロベルジェそしてムアワッドグループ全体をリードしています。
選ばれた職人たちの超絶技巧! ロベルジェウオッチの複雑機構
複雑機構を備えた時計は、コンプリケーションもしくはグランドコンプリケーションと呼ばれています。
時計の歴史が始まって以来、これらコンプリケーションが備えたトゥールビヨンやレトログラードなどの複雑機構を搭載した高級時計はあこがれの的となってきました。
もちろんロベルジェウオッチも、グランドコンプリケーションとして世界中の時計マニアを魅了してきました。
ここではダイヤモンドやルビーでうめつくされたラグジュアリーな外観ともにロベルジェの時計の魅力、搭載された複雑機構についてご紹介します。
レトログラード
レトログラードとは、時計の針が一瞬で最初の位置に戻る機能の古都です。
機構が搭載された時計の針は扇形に動き、針が扇の端まで到達すると一瞬でジャンプして最初の位置に戻るのです。
トゥールビヨン
フランスが産んだ天才時計師「ブレゲ」が考案した超絶技巧がトゥールビヨンです。
トゥールビヨン機構の発明によって、動きの激しい手首にはめる腕時計の狂いをなくし精度を保つことを実現しました。
ダブルバレル
ダブルバレル(二重香箱)とは主ゼンマイがふたつある機構のこと。
パワーリザーブ稼働時間を延長することが可能で時計内部の省スペース化を実現し、さらにデザイン性や拡張性の高い時計を製造することが可能です。
パワーリザーブ
時計の文字盤に残り動作時間(=パワーリザーブ)が表示されています。
パワーリザーブ時間数は、腕にはめることで内部ゼンマイの巻き上げが行われる機械・自動式時計の動作時間を示しています。
週明けの出勤時に時計が止まってしまっていたということもパワーリザーブが長時間働くことによって解消されます。
ロベルジェを代表するコレクション
大富豪達から様々なオーダーを受け、贅を凝らした時計を作り続けるロベルジェ。
その生産数は、年間わずか4000個に満たないともいわれています。
すべての時計は選び抜かれた10数名の職人たちの手によるもので、オーダーメイドされる時計も多いのですが一般的なユーザーのために発表されたコレクションがあります。
アンドロメダⅡ ANDROMEDE GALAXY
18Kホワイトゴールドやイエローゴールドにダイヤモンドやルビーなどがちりばめられた「アンドロメダギャラクシー」はまさに究極のジュエリーウオッチ。
そしてその内部には、トゥールビヨンやダブルバレルなどの複雑機構ムーブメントが搭載されています。
ディープオーシャン DEEP OCEAN
豪華なジュエリーウオッチで知られるロベルジェですが、デイリーユースでも違和感のないダイバーウオッチを制作しています。
ディープオーシャンはスイス製時計のみが取得できるスイス公式クロノメーター検定機関の認定「C.O.S.C.]をクリアし、1,000メートルの防水性を備えたダイバーウオッチです。
ロベルジェの時計を手に入れられる場所
残念ながら2019年現在、日本にはロベルジェの直営店舗はありません。
デパートのジュエリー部門のイベントやセレクトショップなどで出会えることもあります。
ロベルジェの公式サイトでは一部の時計コレクションをチェックすることが可能です。
公式サイト:http://www.roberge.ch/house-of-roberge-swiss-watch-manufacturing/
そしてロベルジェの時計を手に入れるなら、国内のリユースマーケットで手に入れる方法があります。
マニュファクチュールの最高峰ロベルジェ
世界に冠たるスイス高級時計のトップブランドのなかでも、確固たるポジションを築いたロベルジェ。
しかしその地位に甘んじることなく、ブラックサンドを立ち上げたアランをはじめ、若い世代の後継者たちが次々と新しい試みに挑戦しています。
そして創業当時から今日に至るまで、たぐいまれな宝飾技術と世界最高峰の時計技術の融合を目指し続けています。
コンプリケーション、マニュファクチュールウオッチに関心があるなら、今後もロベルジェはウォッチすべきブランドのひとつです。
買取希望のお問い合わせは大歓迎です♪
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