正徳小判の特徴
正徳小判は、徳川家康が最初に作った小判「慶長小判」を再現した小判です。
また正徳小判は別名「武蔵小判」とも呼ばれます。
これは慶長小判の原型といわれる武蔵墨書小判に由来します。
また宝永小判は純度は慶長小判と同等ですが、サイズや重量はその約半分。
コンパクトで見た目がかわいらしい小判として人気です。
また、表面には上から下まで横4列に鑚で打目が施されたござ目が美しく、内部まで金であることを証明するための加工とされています。
わずか4カ月で生産終了となってしまったため、流通量が極めてく少ない、希少価値が高い小判です。
流通時期
1714年(正徳4年)
発行枚数
213,500両
※一分判(1/4両)との合計
おもて面
形状 一般的に「小判形」と広く使われるだ円形
表面 墨書を極印に改める。全体的に打目(ござ目)が彫られる。
※金の純度を示すために金をたたいて伸ばした。また装飾、偽造防止の意味も含む。
極印上下 扇枠に囲まれた五三桐(ごさんのきり)
極印中央 上下に方形枠に囲まれた「光次(花押 明朝体 重光次)」の極印 中央に「壹両(=「壱両」)」の極印
極印下部 左下に金座・小判師の験極印(直径11~13mmの花押) 左右に吹所棟梁の小験極印1~2個 両替屋の刻印が複数ある場合も
うら面
極印中央 直径11~13mmの「光次(花押 草書体) 」の極印
極印下部 左下に金座・小判師の験極印 吹所棟梁の小験極印(大吉など縁起の良い組み合わせの小判は七福小判と呼ばれ人気があった)
正徳小判のサイズと重さ
サイズ
縦 69~73ミリ 横 38~39.5ミリ
※小判は、サイズに多少の差が生じます。
鋳型に流し込んで作るのではなく「金塊をたたいて薄く延ばす → 金の板を一両分の重さに専用のはさみで切る → 小判の形に打ち延ばす」という製法で作られています。
重さ
17.70~18.0グラム 前後
正徳小判の金の含有量
金の含有率は84%前後
正徳小判の歴史的背景
正徳小判は、日本史上初の天下統一を果たした江戸幕府のよき時代を回顧するように、慶長小判を模したとされています。
あまりにも忠実に再現しようとしたため、純度が後期よりも若干低い初期の慶長小判を手本としたことから
「慶長小判より純度が低い」と民衆に嫌われてしまい、わずか4カ月で生産終了となってしまった幻の小判です。
また正徳小判に比べて金含有率が低かった元禄小判や宝永小判は額面の2分の1で交換させられたことも、悪評の理由のひとつでした。
正徳小判の買取相場の目安
過去10年間の正徳小判の取引実績を検証してみました!
大手古銭買取店5社の平均取引価格は「20~100万」となっています。
最盛期の慶長小判と同等の純度と重量を持つ享保小判は、さすがの風格ある小判です。
貴金属価値も期待できる将来有望な小判といえるでしょう。
大判小判マニアなら知っておこう!「9正徳小判と享保小判の見分け方」
記録から削除された享保小判
享保小判の謎は公式文書に記録が残されていないことです。
正徳小判よりも品位をあげた小判が発行されたことになっているものの、改鋳のタイミングで発行されたものでもなく、享保小判についてのお触れも出されませんでした。
正徳小判と享保小判の見分け方
金純度が慶長小判と同レベルではない、と厳しい指摘を受けたことから誕生した享保小判。
正徳小判との違いは次の2点です。
純度の違い
正徳小判 純度84.29%(慶長小判初期の純度)
享保小判 純度86.79%(三代目後藤庄三郎良重以降の慶長小判の品位)
重ね光次か離れ光次か
正徳小判 花押「光次」の「光」の末画と「次」の第四画が離れている「離れ光次」
享保小判 花押「光次」の「光」の末画と「次」の第四画が重なる「重ね光次」
正徳小判の買取査定はリファスタへ!
疑問・相談はリアルタイムチャットにて!
お問い合わせ実例紹介:「文政小判金と元文小判金を買い取りしていただきたいのですが、お取り扱いしておりますか?」
コメントを残す