大判小判&古銭の総合カタログ!第23回「一朱銀(二朱銀)」

一朱銀の特徴

嘉永一朱銀 参照元 https://commons.wikimedia.org/

一朱銀は、江戸時代に流通した銀貨です。

額面「1/16両」として流通し、「文政南鐐一朱銀」「嘉永一朱銀(安政一朱銀含む)」「貨幣司一朱銀(明治一朱銀)」の3種類があります。

文政南鐐一朱銀を「古一朱銀」、そのほかを「新一朱銀」と呼ぶこともあります。

「文政南鐐一朱銀」以外は一分銀とほぼ同じつくりになっています。

ただし新一朱銀は、表裏ともに極印の書体にハネ(跳ね)がある文字があります。
ハネがある文字は「朱」「銀」「座」「是」であり、それぞれ「ハネ朱」「ハネ銀」「ハネ座」「ハネ是」とも呼びます。
これらの組み合わせによって、多くのバリエーションが生まれることとなり鑑定が難しいところです。

現在判明しているのは嘉永一朱銀が35種類、嘉永・安政一朱銀が63種類、貨幣司一朱銀が33種類です。

流通時期

1824年(文政7年)~

発行枚数

  • 文政南鐐一朱銀 139,913,160枚
  • 嘉永一朱銀 159,244,800枚
  • 貨幣司一朱銀 18,742,400枚

形状 

長方形

おもて面

文政南鐐一朱銀 参照元 https://commons.wikimedia.org/

 

極印 

文政南鐐一朱銀「以十六換一両」
嘉永一朱銀 「一朱銀」
安政一朱銀 「一朱銀」
貨幣司一朱銀「一朱銀」

うら面

極印 「銀座常是」

※文政南鐐一朱銀のみ上部に「分銅印」の刻印あり

新一朱銀の書体

  • 嘉永一朱銀 大きく筆書きしたような柔らかい書体
  • 安政一朱銀 嘉永一朱銀よりも一回り小さく固い書体
  • 貨幣司一朱銀 ペンで書いたような細字

文政南鐐一朱銀のサイズと重さ

サイズ

  • 文政南鐐一朱銀 縦 17.0ミリ前後 横 10.0ミリ前後
  • 嘉永一朱銀   縦 15.5ミリ前後 横 9.0ミリ前後
  • 貨幣司一朱銀  縦 15.5ミリ前後 横 9.0ミリ前後

重さ

  • 文政南鐐一朱銀 2.6グラム前後
  • 嘉永一朱銀 1.8グラム前後
  • 貨幣司一朱銀 1.8グラム前後

一朱銀の銀の含有量

銀の含有率は80.66~98.86%前後

  • 文政南鐐一朱銀 98.95%
  • 嘉永一朱銀 98.71%
  • 貨幣司一朱銀 87.91%

一朱銀の歴史的背景

一朱銀は、純度が低く評判のよくなかった文政一朱判の改良版として作られました。

最初に作られたのが南鐐二朱銀と同様に「以十六換一両」と刻印がある文政南鐐一朱銀です。

一朱銀(二朱銀)の買取相場の目安

過去10年間の一朱銀の取引実績を検証してみました!

大手古銭買取店5社の平均取引価格は「1~200万」となっています。

 

純度が高い一朱銀は、状態がよいものなら数万円の価値があります。
また大変珍しい書体の組み合わせとなら、某オークションで100万円を超える価格で落札されたものもあります。

(2006年銀座コインオークション。嘉永一朱銀Fe型が170万円で落札)

ぜひ査定を受けてみましょう。
大喜びする結果が期待できるかもしれませんよ。

大判小判マニアなら知っておこう!「23 江戸時代にもあった宝くじ!富くじで大判小判ザクザク」

大判小判ザクザク!江戸時代の庶民の夢

年末ジャンボやサマージャンボ、夏場や年末の宝くじ売り場の行列は季節の風物詩となっています。

当選金額が大きい宝くじのあたりを引くことは今も昔も庶民の夢。

実は江戸時代にはすでに今でいう宝くじ「富くじが」ありました。

お江戸の昔の人々も、大判小判ザクザク!の夢を抱いていたのでしょうか。

 

実は富くじを販売していたのは寺社仏閣で、大阪の箕面史にある「瀧安寺」が発祥とされています。

くじ代は「寺社普請の為」とされており、お上の許可を得た寺社だけが販売できました。

 

そして富くじが始まった当時は、当選してもお守りがもらえただけでした。

しかし副賞として大金がつくようになり、いわば博打的なカラーを帯びるようになり当時の人々が熱狂しました。

なにしろ大当たりは「1000両」もの大金でしたから無理もありません。

 

特に「江戸の三富」と呼ばれる「谷中感応寺」「湯島天神」「目黒不動龍泉寺」が有名でした。

天保の改革により全面禁止されたものの、民間による闇富くじもひそかに行われていました。

ようやく戦争間際に復活した「宝くじ」

実は明治以降も「太政官布告」によって厳しく禁じられた富くじ。

日本に富くじが復活するまで103年もの長い時間を待たなければなりませんでした。

 

宝くじ元年となったのは昭和20年7月。

太平洋戦争もいよいよ末期、国民の士気を奮い立たせるべく勝利祈願として賞金10万円の「勝札」が発売されました。

 

しかし抽せん日を待たずに終戦となってしまいます。

 

そこでリベンジとして同年10月に「宝くじ」として再スタートを切りました。

以後は日本人なら一度は買ったことのある人気くじとして定着しました。

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