LOUISVUITTON&ルイヴィトン原宿神宮前

LOUISVUITTON & 感想レポート第9の部屋「1998年~現在までLVファッションコレクション」

「LOUIS VUITTON &」に行ってきました!第9の部屋感想まとめ

LOUISVUITTON&ルイヴィトン原宿神宮前
ヴァージルアブローの成功はカニエウエスト抜きでは語れない

3月19日から原宿jingでスタートした「LOUIS VUITTON &」

※5月末日まで続く緊急事態宣言発令によって開催時間が1時間短縮されたものの(20時→19時)最終日となる5月16日(日)まで入場自体は可能です。

現在ではバッグのみにとどまらないトータルファッションブランドという印象があるルイヴィトンですが、実はアパレル部門に参入してまだ20年と少し。

レディースウェアのファーストコレクションの発表は1998年、メンズウェアにいたっては2000年と他の競合ブランドと比較すると非常に遅いスタートです。

どのようにしてルイヴィトンは今もっともラグジュアリーなストリートブランド、というポジションをかちえたのでしょうか?

今回ご紹介する第9の部屋「アートとファッションの出逢い」では、ルイヴィトンがファッション界を征服すべく時代の最先端を走るアーティストとのコラボレーションにどん欲に取り組んだ足跡をつぶさに鑑賞することができます。

  1. 本コラム「LOUIS VUITTON &感想まとめ(全10回)」では
  2. 10展示室それぞれの鑑賞ポイント
  3. 参加アーティスト紹介
  4. 鑑賞前に要チェック!便利メモ

などLOUIS VUITTON &にまつわるすべてをご紹介!

本エキシビジョンをあらゆる角度から最大限楽しんでいただけるポイントをつかむことができます。

LOUIS VUITTON &鑑賞前にぜひご一読ください。

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LOUIS VUITTON &「第9の部屋」鑑賞ポイント

ジジハディッドと映るヴァージルアブロー

多彩なアーティスト起用によって実現したダイバーシティ

1998年のファーストコレクションから「LOUISVUITTON&」開催時の2021最新コレクションにいたるまでのルイヴィトンのファッションアイテムは、まるで無数のブランドの複合体のごとく多様性を極めています。

マークジェイコブズに端を期した各界アーティストのコラボレーションは、既存のルイヴィトンのスタイルやブランドの名声などは一切無視し、制約を受けることなく大胆に実行されたことを思えば当然の帰結といえます。

この第9の部屋に綺羅星のごとく登場するスティーヴンスプラウス、リチャード・プリンスらのアーティストたちは、

  • バッグ
  • シューズ
  • 洋服

そしてパジャマやスリッパにいたるまで、あらゆるルイヴィトンアイテムに「アート」というマジックでまったく新しい魅力を引き出しました。

この同じブランドとは思えないほどの多種多様さは

  • 160年にわたって存続してきた歴史の重み
  • 職人ありきのハンドクラフト至上主義
  • アートとアーティスとへのリスペクト

という世界最大のビッグブランドであるルイヴィトンが持つ、ゆるぎないモノづくりへの姿勢がなしえる技といえます。

ルイヴィトンをリードするアーティスティックディレクター

ルイ・ヴィトンが1998年にファッション・コレクションを発表して以来、著名なアーティストとの大胆なコラボレーションは常に話題となり、人気を博してきた。

アーティストたちがルイヴィトンというキャンバスに向かうとき、自分たちのアートへの理解者の存在は欠かせません。

アーティストとブランドとの橋渡し役を務めるのがアーティスティックディレクターたちです。

アートコラボ黄金期をマークジェイコブズとキムジョーンズが築き、2021年現在は

  • ニコラ・ジェスキエール レディース部門担当
  • ヴァージル・アブロー メンズ部門担当

という布陣でルイヴィトンは熾烈な競争を繰り広げています。

彼ら自身がトップクリエイターであることは、参加アーティストにとっては大きなモチベーションとなりえます。

そしてアーティストたちが存分に自分の世界観を表現することで、ルイヴィトンのブランドとしての可能性をさらに拡大させることにつながるのです。

LOUIS VUITTON &第9の部屋を彩るアート&アーティスト

LOUISVUITTON&ルイヴィトン原宿神宮前

デザイナー&アーティスト

ジェイク・アンド・ディノス・チャップマン

「チャップマン・ブラザーズ」のニックネームで知られる彫刻家兄弟。

観客にショックを与えることを意図した、残酷さ醜悪さそして極度にデフォルメされた性的モチーフの作品はしばしば批判を浴びる。

ゴヤの同名の作品からインスパイアされた1991年作ジオラマ「戦争の惨禍」「地獄」シリーズで評価を受ける。

人間社会の裏側を作品に投影することで社会的メッセージを表現。

作風からは想像できないが、二人そろってロンドンのロイヤルアカデミー(RCA王立芸術大学)出身でもある。

ダニエル・ビュレン

ストライプを多用することで知られる1938年フランス生まれのアーティスト。

たびたびエルメスとスカーフなどにデザインを提供してきたが、2013年ルイヴィトンとコラボレーション。

代名詞のストライプのフラッグでGINZASIXでアート展示を行ったこともある。

クリストファー・ネメス

商品にプライスタグをつけなかったことで知られる(ファッション誌でも非公開)イギリス出身のファッションデザイナー。

大学卒業後ケンジントンマーケットで自作の服を売っていた時、写真家マークレボンが彼の服を気に入りすべて買い取ったエピソードは有名。

その後ミュージシャンや若き日のマルタンマンジェラはじめ多くのクリエイターが彼の店に通い、イギリスきっての人気デザイナーとなる。

しかし1980年代後半から拠点を日本に移し、唯一の旗艦店が東京原宿のショップだった。

日本でしか買えないこの稀有なデザイナーは、惜しくも2010年死去。

グレース・コディントン

米国Vogue氏で半世紀以上アナウィンターの右腕をつとめてきた名ファッションエディター。

英国Vogueのファッションモデルだったが、交通事故でまぶたを失うという経験のあと同誌のエディターに転身。

現在はティファニーのクリエイティブパートナーとして活躍。

彼女がInstagramで披露する愛猫「パンプキン」と「バート」のイラストは猫好き必見。

アーティスティックディレクター

マーク・ジェイコブズ

1987年、世界最大のファッション業界大手企業体であるLVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンに買収されLVMHを率いるベルナール・アルノーは変革の必要性を痛感。

そこで1997年にプレタポルテ(既製服)を立ち上げ、マーク・ジェイコブスをアーティスティック・ディレクターに指名。

2007年公開ドキュメンタリー「マーク・ジェイコブス&ルイ・ヴィトン ~モード界の革命児~」では、当時の状況をリアルに知ることができる。

ニコラ・ジェスキエール

2006年タイム「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、2008年母国フランスの芸術文化勲章「シュヴァリエ」を授与されという輝かしい経歴を誇るが、川久保玲同様にファッションの専門教育を受けたことはゼロ。

1971年にロワール渓谷地方ルーダンで生まれドレスのデザインをしたり母親にミシンの手ほどきを受けた彼は、12歳の時にデザイナーになると決意。

14歳ではじめたアニエスベーのインターン(インターン=無料奉仕が原則だがアニエスベーは彼に好きな服を選ばせた)が彼のキャリアのスタートとなった。

その後ジャンポールゴルチエのアシスタントをつとめた後バレンシアガに移籍、2018年ファーストコレクションは大喝采で迎えられた。

2017年ジェフ・クーンズとコラボしたMASTERSコレクションなど、ルイヴィトンでも前任者マークジェイコブズに引けを取らない実績を重ねている。

キムジョーンズ(supremes)

ロンドン出身のストリートファッションを得意とするデザイナー。

ポール・スミスらを輩出したセントラル・セント・マーチンズ出身。

2011年からルイヴィトンのメンズデザイナーに就任しマークジェイコブズとタッグを組む。

2017年のルイヴィトン×Supremeのコラボに一役買った。

Supremeはもともとパリの小さなスケートボード専門ショップだったが、ストリート系セレクトショップブランドとして名を挙げた。

かつてはルイヴィトンが著作権侵害で訴えた過去もあるが2017年のコラボがきっかけとなったのか和解。

ヴァージル・アブロー

ハイエンドなストリートファッションブランドとして知られる「オフホワイト」の創業者。

もとは建築家志望だったが、ファッション好きが高じてフェンディのアシスタントをつとめた後、人気アーティスト「カニエウェスト」のファッションアドバイザーに。

その後2014年から本格的にオフホワイトのコレクションを発表。

従来のスポーツウェアやストリートファッションにはなかった、上質な素材や洗練されたデザインを提案。

ファッションに敏感なアスリートそして取り巻くファンたちを中心に熱狂的なファンを獲得した。

ルイヴィトンでのファーストコレクション2018SSで発表したボリュームスニーカー「アークライト」やチェーン装飾バッグなどのアイテムは既にオークションやリユース市場で争奪戦となっている。

LOUIS VUITTON &鑑賞前に要チェック!「11番目の部屋ギフトショップに夢中!1」

LOUISVUITTON&ルイヴィトン原宿神宮前

事前予約なしでは入場不可の「LOUIS VUITTON &」ですが、併設のギフトショップは予約なしで入場できます。

実はここには見逃せない限定販売アイテムが盛りだくさん! 

目玉の一つがルイヴィトンマスコット「ヴィヴィエンヌ」の友達キャラ「ペニチュラ」のオブジェです。

  • 日本のみの限定発売
  • 4色各50体限定生産

という将来のスーパーレアアイテムに昇格する可能性大!の条件を備えています。

予算が許せば購入したい筆頭アイテム!ぜひチェックしてみてください。

リファスタ販売中ヴィトンアイテム紹介「モノグラム柄ヴェルニハンドバッグ」

LOUISVUITTONルイヴィトンモノグラムヴェルニバッグ

LOUISVUITTON&を鑑賞して新しいヴィトンアイテムを手に入れたくなった人、はじめてヴィトンを欲しくなった人はぜひ!リファスタサイトをチェックしてみてください!

専用ボックスが付属しギフトラッピングが選べるリファスタなら、バースデーや結婚記念日などのプレゼント、母の日ギフトにも最適です。

今回は「モノグラム柄ヴェルニハンドバッグ」をセレクトしました。

ヴェルニシリーズは1998年ルイヴィトン初レディースウェアの総責任者(アーティスティックディレクター)として起用された「マークジェイコブス」が手掛けたシリーズです。

カラフルなエナメルレザーにモノグラフがエンボス加工されたカジュアルさが新鮮で、一大センセーションを巻き起こしました。

筒形のベッドフォードハンドバッグは、フェミニンにもカジュアルにもあわせやすくて重宝すること間違いなし!

ぜひこの機会に手に入れてみてください!

※すでに販売終了の場合もあります。ご了承ください。

LOUIS VUITTON &第9の部屋を振り返って

LOUISVUITTON&ルイヴィトン原宿神宮前

パリの目抜き通り「カプシーヌ通り4番地」で33歳の野心あふれるトランク職人ルイが立ち上げた「ルイヴィトン」は、「LVMH(1987年モエヘネシーと合併)」現在世界最大のファッションコングロマリットに成長。

押しも押されぬトップブランドとして君臨するルイヴィトンの成功した理由として、常に人々に新しい選択肢を用意してきたことが挙げられます。

フォルム

カラー

スタイル

そしてお気に入りのアーティストたち

ルイヴィトンでショッピングを楽しむ人たちは思うままに好みのアイテムを選ぶことができます。

人々は常に新しいもの、今までなかったものを求めるもの。

それがファッションであればなおさらです。

ルイヴィトンが現状に満足することなくアップデートを継続する貪欲さにこそブランド存続の秘訣が隠されているのでしょう。

LOUISVUITTON&

会期2021年3月19日(金)~5月16日(日)※会期内無休

時間10時~19時(最終入場18時)

入場料無料

事前予約制 ルイ・ヴィトン公式サイト


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