アーティスト紹介 カール・アンドレ/Carl Andre

ベルリン「ハンブルガー・バーンホフ現代美術館」での展覧会
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Berlin_-_Hamburger_Bahnhof_Museum_f%C3%BCr_Gegenwart_(13).jpg

今回ご紹介するアーティスト「カール・アンドレ/Carl Andre」は2021年「エスパス ルイヴィトン大阪」での作品展示が話題となった現代アーティストです。

規則的なタイルを並べた作品や、曲線を描く巨大鋼板作品などを思い浮かべる人も多いのでは。

この記事を読んでいただくと

  1. 主なプロフィール
  2. 代表作
  3. 作品オークション情報
  4. アーティスト関連最新情報

などについて知っていただけます。

アートに興味関心のある方にはきっと面白くお読みいただけます。

ぜひご一読ください。

※記事内の写真画像はフリーライセンス画像提供元「Wikimedia Commons」などから引用させていただくこともあります。ご了承ください。

カール・アンドレのプロフィール

現代アートモダンアートオークション高額
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Berlin_-_Hamburger_Bahnhof_Museum_f%C3%BCr_Gegenwart_(15).jpg

幼少期

1935年9月16日米国マサチューセッツ州で誕生。

1951年から1953年にかけてブッシュ前大統領父子が卒業した全米屈指の名門校「フィリップスアカデミー」に通いアートに目覚める。

青年期/学生時代  

オハイオ州ケニオン大学に中退後兵役を経験。

1956年退役後ニューヨークに移住し、フィリップスアカデミーの同級生「フランクステラ」と再会し1958年から1960年までスタジオスペースを共有。

創作初期

素材を形作るのではなく配置することで表現するスタイルを早くから確立。

また創作だけに専念するのではなく他の職業も経験した。

ステラとのスタジオ共有解消後は、1960年から1964年までペンシルバニア鉄道のニュージャージーで貨物制動手と車掌として働いたこともあった。

このころから詩作(タイプスクリプトドローイングとも呼ばれる)をはじめた。

また日常目にするレンガやブロック、鉄板などが後の創作につながってゆく。

創作中期

鉄道会社への経験に加えて、イギリス旅行で訪れたストーンヘンジの先史時代の遺跡で木材を使用することを模索するように。

やがて積み重ねられた木片はブロックやレンガに移行し、正方形の金属タイルを大きな正方形に配置するアンドレ独特のスタイル構築に達した。

美術館やギャラリーに集まる鑑賞客に「芸術作品の上を歩かせる」挑発は彼の作品に注目させることにつながった。

創作後期・現在

作品が高い評価を受ける一方で私生活ではスキャンダルが絶えなかった。

その最たるものが1985年の妻でありアーティスト「アナメンディエタ」殺人嫌疑だった。

1988年に無罪が確定したが、34階建てのアパートからの転落前に二人が争った形跡があることや陪審員裁判を避けたことから彼の罪を疑う声は少なくなかった。

女優エレンバーキンがウエイトレス時代に暴行を受けたと証言をしたことも彼の評価を下げ、アート界から遠ざかるようになる。

2014年ニューヨークで30年ぶりに回顧展が開催されたことでふたたび再評価の機運が高まっている。

カール・アンドレの代表作

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作品タイトル 「CedarPiece」

製作年度 1964年

MEMO 最初に公の場で公開された作品。

ハドソンリバー博物館で公開された、一般的な住宅などに使用される木材を積み上げている。

作品タイトル 「Lament for the Children」

製作年度 1977年

MEMO 規則的に垂直に並ぶ10列のコンクリートブロック100個で構成された作品。

カールアンドレのオークション落札情報

現代アートモダンアートオークション高額

作品タイトル「Lead-Lead Plain」 

  • 落札価格 2,660,000米ドル
  • 落札年 2019年
  • オークションハウス サザビーズ

MEMO 展示スペースの床に規則的に配置されたタイル作品はカールアンドレの代表作。

クリスティーズにおいても格子状パターンほか数億円規模で複数落札されている。

作品タイトル「Aluminum-Magnesium Alloy Square」 

  • 落札価格 1,426,500米ドル
  • 落札年 2010年
  • オークションハウス クリスティーズ

MEMO もっとも初期の作品群のひとつ。

最も重要な影響を与えたとされる彫刻家のコンスタンティンブランクーシを連想させる。

カール・アンドレ作品と出会える場所

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作品タイトル 「Draco」

場所 エスパス ルイヴィトン大阪

作品タイトル 「鉛と亜鉛のスクエア」

場所 静岡県立美術館

※展示ローテーションの関係上、ご紹介した作品が常設とは限りません。

事前に美術館に問い合わせされることをおすすめします。

カール・アンドレの最新情報

2020年には那須太郎が代表をつとめる東京六本木のアートギャラリー「TARONASU」にて、木工小作品を中心とした展示会が開催。

そして2021年には大阪御堂筋の「エスパス ルイ・ヴィトン大阪(ルイヴィトンによるアートスペース)」に作品が常設展示されることに。

国内においても鑑賞する機会が増えてカールアンドレファンにはうれしい限り。

80歳を超えて今なお旺盛な創作欲を示しているというカールアンドレ、新作ニュースが待ち望まれます。


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