アーティスト紹介 ブルースナウマン/BruceNauman
今回ご紹介するアーティスト「ブルースナウマン/BruceNauman」は20世紀を代表するコンセプチュアルアート作品をいくつも残した偉大な作家です。
デビューから現在に至るまで一貫して挑発的で革新的な作風はかわらず、10代20代の若い世代にもファンが多い作家です。
中核となる作品群は主に二つ。
- ネオン管やホログラムなどさまざまな手法を駆使したメディア作品
- 人や動物の身体を素材にしたインスタレーション作品
そのほかにもランドアートや建築にも多彩な才能を発揮しています。
この記事を読んでいただくと
- 主なプロフィール
- 代表作
- 作品オークション情報
- アーティスト関連最新情報
などについて知っていただけます。
アートに興味関心のある方にはきっと面白くお読みいただけます。
ぜひご一読ください。
※記事内の写真画像はフリーライセンス画像提供元「WikimediaCommons」などから引用させていただくこともあります。ご了承ください。
ブルースナウマンのプロフィール
幼少期
1941年12月6日米国インディアナ州生まれ。
父親の転勤が多く転校を繰り返すことを余儀なくされ、孤独な少年時代を送る。
読書や音楽には親しんだものの、アートに接することはなかった。
青年期/学生時代
ウィスコンシン大学で数学と物理学を先行する中でアート活動に開眼。
1966年にカリフォルニア大学デービス校で芸術の最高学位「MFA 修士号に該当」を取得。
同時に最初の結婚を経験、娘と息子をさずかる。
創作初期
サンフランシスコに移住しアートスクールで教えるかたわら創作活動に打ち込む。
早い段階で絵画表現に見切りをつけており、メディアあるいはプロセスアートに集中。
創作中期
従来の芸術表現とは異なる新しいスタイルを模索した1960年代後半から70年代はじめに、多くの傑作を発表。
テキストとネオンライトを組み合わせたメディア作品や、手や動物のブロンズ作品のインスタレーションなどは大きな話題を呼んだ。
創作後期現在
1980年代からはより広範なメディア手法を取り入れるようになる。
またこのころからはテキスト主導のインスタレーション表現から、攻撃的なテキストとネオン管や、ブロンズ彫刻に移行する。
私生活では1989年に画家のスーザンローゼンバーグと再婚しニューメキシコ州に移住。
ブルースナウマンの代表作
作品タイトル「TheTrueArtistHelpstheWorldbyRevealingMysticTruths」
(真のアーティストは、神秘的な真実をあかすことで世界を救う)
製作年度 1967年
タイトルをネオンサインで表現。
伝説的なサンフランシスコの食料品店跡「スタジオNauman」で生み出された初期を代表するネオン管作品。
作品タイトル「切り捨てられたピラミッドルーム」
製作年度 1986年
ドイツの都市レラッハには国内外アーティストの作品による彫刻トレイルがある。
そのスタート地点にあるのが本作。
高さ7.5メートルのマットなブラック塗料で塗られたピラミッドは、夜は明るい黄色の光にライトアップされる。
作品タイトル 「無題(2匹のオオカミ、2匹の鹿)」
製作年度 1989年
ほぼ20年ぶりに手掛けたブロンズ作品。
ニューメキシコの暮らしの中で偶然出会ったはく製にインスピレーションを受けたことがきっかけ。
ブルースナウマンのオークション落札情報
作品タイトル「Life,Death,Love,Hate,Pleasure,Pain」
- 落札価格 8,996,400米ドル
- 落札年 2021年
- オークションハウス サザビーズ
MEMO ネオン管を使ってタイトルレタリングを表現。
東京ワタリウム美術館、スペインピカソ美術館ほかで展示履歴あり
「HenryMooreBoundtoFail」 6,997,000米ドル
作品タイトル「Untitled(HandGroup)」
- 落札価格 4,197,000米ドル
- 落札年 2015年
- オークションハウス クリスティーズ
MEMO デビュー後注目を浴びるきっかけとなった鋳造製法による人体表現の進化系。ニューヨーク近代美術館を筆頭に大規模な回顧展が続いた1997年に製作。
ブルースナウマン作品と出会える場所
作品タイトル 「100 Live and Die 100生きて死ね」
場所 ベネッセハウスミュージアム(香川県直島)
※展示ローテーションの関係上、ご紹介した作品が常設とは限りません。
事前に美術館に問い合わせされることをおすすめします。
ブルースナウマンの最新情報
2020年に開催されたロンドンテートギャラリーに続き、2021年も名門ギャラリーカゴシアン、アムステルダム市立美術館など世界各地で展覧会が開催されています。
タイム誌で「最も影響力のある世界の100人」に選ばれたほど、問題提起に満ちた刺激的な作品は、日本への巡回も待ち望まれるところです。
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