2000年前後からスタートしたBRICS時代。
今後もBRICSや新興国、資源国の時代が続くとぼんやりと思っている方は多いでしょう。
しかし、データから判断すると、そんな時代は終わりを告げつつあるのです。
今回はBRICSについて、日米欧といった先進国と比較しながらの解説していきます。
気づかないうちに世界情勢は変化している
BRICSの隆盛が始まった2000年ころ、原油は150ドル、金は1,830ドルまで行きましたが、2020年4月21日現在で原油は22ドルと価格にして1/6以下になってしまっています。
皆さんの多くは、最大の原油生産国はサウジアラビアなどの中東と思っているかもしれませんが、今や最大の原油生産国はアメリカに変わっています。
このように、気づかないうちに世界の情勢は変化をしているのです。
先進国の実効為替レート
まずは先進国、日米欧の実効為替レート、長期のものを並べていきましょう。
以上のように、先進国の実効為替レートは軒並み高値近辺にあります。
大震災で復活のチャンスを潰した民主党政権
ここで疑問に感じられるのが日本でしょう。
東日本大震災の時に高値を出しています。
これは震災によって各国から投資が加速し、日本企業が本国に資金を送金するレパトリエーションが活発化したことが理由です。
その潤沢な資金を背景に、当時の民主党政権が政策的な補助を行えばよかったのですが、彼らの無為無策がその後の日本経済の停滞を生むことになりました。
新型コロナ感染禍にある日本列島でも文句ばかり垂れ、審議を止める旧民主党軍団。
今も昔も使えない集団にであることは明らかなのに、依然野党第一党として間抜けさを晒しています。
桜を見る会や森友など、もはやどうでもいいことを追及し続け、コロナが酷くなってから「国民全員給付を野党はずっと言っていた」と寝言をかます始末。
枝野幸男代表や蓮舫を筆頭に、全議員の落選を願っている人は多々いるでしょう。
文句ばかり言って何一つ実現できないのは、震災当時から変わっていません。
今回のコロナ禍は日本にとってチャンス
日本は本来、政治が無能でないため、大震災から復興できたことは明らかです。
なぜなら、資金の回帰や投資によって潤沢な資金があったかのですから。
しかし、当時の民主党政権の無為無策によってそのチャンスを失いました。
それと比較すれば、安倍首相の功績は非常に高く、彼が自民党総裁に4選をするのか否かはわかりませんが、そういう声が上がるもの当然でしょう。
絶好のチャンスではない時期に日本経済を立て直した手腕を今回のコロナでどう見せてくれるか見ものです。
今回のコロナ禍は、日本にとって絶好のチャンスになるでしょう。
将来性ある日米と不透明なEU
アメリカは2000年までのITバブルと、あの痛ましい9.11で2000年前後にピークを迎えました。
しかし、テロとの戦い、ITの昇華が現在新値を窺うような姿勢で、おそらく超えてくるでしょう。
そのくらいアメリカ経済は絶好調です。
ヨーロッパは1999年にEUと共通通貨ユーロの誕生で、数のパワーで発展をし続けました。
リーマンショックや南欧債務危機によって国力を削がれましたが、再び新値を窺うような勢いになります。
ただ、今年の年末にはイギリスが脱退しますので、その後は不透明です。
日米がまだまだ将来性豊かなのに対し、域内2位のイギリスが抜けることによって、EUは今までのように数の論理を活かすことができないでしょう。
ゆえにEUの成長は日米には劣ることになるであろうと考えられます。
BRICSの現状
先進国の現状は絶好調ですが、では21世紀初頭、世界をけん引してきたBRICSの実効為替レートを見ていきましょう。
はっきり言えば、「BRICS時代」とは到底言えないような状況で、中国一強時代であったことが理解できるでしょう。
確かに2000年代初頭はBRICS諸国は皆成長をしていたのですが、2000年代半ばを過ぎると中国以外の4ヵ国は下降線をたどっています。
かつての南北格差が歴史上一番縮小した時代が2000年代初頭と言われましたが、現在は日米欧と新興国を比較すると、逆に格差が拡大をしているのです。
上記のグラフで見れば、完全にBRICSの時代は終わり、中国の時代もダウントレンドからも明らかなように終わりを告げようとしています。
金がこのままで済むか?
原油は2000年代初頭に150ドルまで行き、現在22ドル。
金も1,830ドルまで行って、現在1,700ドルくらい。
金がこのままで済むと思いますか?
タイムラグがあると思いますが、このままで済むとは思えません。
すぐに警戒する必要はありませんが、その時期はもうすぐ来ると考えています。
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