お金の供給を増やし過ぎな日米両国と金の暴落フラグが立った!

緊急事態宣言もようやく解除されることとなり、安心している人も多いのではないのでしょうか?

さて、新型コロナウイルスに端を発する不景気を受けて、各国政府や中央銀行が最初に行うことは決まっています。

マーケットに資金を供給することです。

今回は、マーケットにはお金があふれることの問題点と今後の金価格の展望についてです。

お金の供給が増えると…

下記のグラフは過去25年分のアメリカの資金供給量になります。

参照元:TRADING ECONOMICS

新型コロナショックを受け、お金の供給が極端に増えていることがおわかりになるでしょう。

経済学的には供給が増えればお金の価値は下がり、お金の価値が下がったらモノの値段は上昇します。

マーケットでいえば、株価や不動産、そして金の価格が上昇することになるのです。

お金の供給と金価格

今回の金価格の高騰は、お金の供給が増えたことによることはおわかりでしょうか?

以下の金価格の推移をご覧ください。

参照元:TRADING ECONOMICS

2010年以降に金価格が高騰しているのは、ご存知リーマンショックによってアメリカの国力が落ち、ドル安になったからです。

その後、アメリカの国力が回復したので金の価格は下がりました。

今回の場合、アメリカの国力が落ちたのかといえばそうではありません。

理由は、アメリカだけでなくほかの国も感染によって落ちているからです。

リーマンショックはアメリカが震源で、金融機関が壊滅的な状況だったのですから、下手をすればアメリカ自体が倒産するような危機でした。

今回は発生場所が中国で、アメリカはその被害を受けただけです。

アメリカに根幹の問題があるわけではなく、終息すればまた回復します。

同じドル安でも危機の度合いが違うから、この高値の変遷になっているのです。

お金の発行量が多いことの問題点

問題はお金の発行量です。

資金供給の増え方を以下のグラフで2008年のリーマンショック時と比較してみましょう。

参照元:TRADING ECONOMICS

圧倒的に今回の新型コロナでのほうが多いです。

これは非常に大きな問題になります。

欧米諸国は戦後からずっとインフレなき経済を目指した社会です。

リーマンショック時にはこのインフレを恐れ、資金の供給が思い切ってできませんでした。

当然、資金の供給を増やせばインフレ圧力が強まります。

ところが、物価はその後インフレにもならず、適度な水準で積み上がってきました。

下記のグラフはコア物価指数で、リーマンショック直後にサプライチェーンの崩壊によって供給網が破壊され物価が上昇していますが、その後の物価上昇は緩やかなものです。

参照元:TRADING ECONOMICS

比較がしにくいのですが、以下のアメリカの1976年から1980年までの筋を見ていただければおわかりになるでしょう。

参照元:TRADING ECONOMICS

1976年には55くらいだった指数が、1980年には80近辺になっています。

率にして30%程度の上昇ですから、すさまじいインフレであったことがうかがわれます。

ところが、リーマンショック時に一気に資金供給を増やしても物価は年に1%半ばの上昇しか起こらなかったので、今回の新型コロナで一気に15%も資金供給を増やしたのです。

インフレの弊害

いくらなんでも資金を供給しすぎ!?

第二次大戦後にドイツが急激なインフレに襲われたのは有名ですが、これは不足する軍事費をまかなうため、政府が多くのお金を発行したために起こった現象でした。

その反省から、政府は無責任にお金の供給を増やさないというのが日本銀行(中央銀行)の独立性などによって半ば強制されています。

インフレを防ぐためには、GDPの成長率以上には資金の供給を行わないことが大事になります。

アメリカの成長が2%ほどですから、今回の15%は無理に資金供給をやりすぎです。

いったんインフレ経済になると、そのインフレを抑え込むことはまずできませんし、大きな痛みを伴うことになります。

具体的には不景気、失業、賃金の低下などです。

こういうことが起これば、間違いなく倒閣運動やデモなどが頻発しますので、政府はインフレを起こさないようにするのです。

インフレを止めるには

今はバラマキの真っ最中。でも、このあとは?

インフレの原因はお金の供給の増やしすぎですから、防止は市場からお金を引けばよいということになります。

現在は、企業がお金を借りやすいようにゼロ金利にしていますが、経済の復興が確認されれば金利を引き上げ、ヘリコプターマネーでバラまいた資金を回収するということです。

現在の状況は、日本が二次補正100兆円ほどを見込み、アメリカは三次補正を共和党の否決によって押し戻されていますが、いずれ成立するでしょう。

つまり、今はばらまいている最中です。

そして、経済の回復が確認されれば、すぐにインフレ防止のためにお金の回収にかかるということです。

お金を回収するということは、モノの価値が下がり、お金の価値が上昇するということですから、株価は下がり、金も急落することになります。

新型コロナの後始末が終われば、おそらく金は大急落するのではないでしょうか。

いつ金価格は急落するのか

金価格の急落は文字通りの急転直下となる?

金価格が高騰していますが、遅かれ早かればらまいたお金を回収しなければいけない時期が来ます。

その時期は早く、そして回収を始めたら金は一気に急落するということを申し上げたいのです。

現段階ではその時期を明言できませんが、1年以内にやらないと、今度はコロナ後にひどいインフレになります。

だから皆さんが思っているよりも早く、中央銀行はばらまいたお金の回収に入るということです。

注意してください。

想像以上に早く金の急落はやってくると思っています。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください