スイス最古の時計メーカー!時計好きの憧れ「ブランパン/Blancpain」
もしあながた時計愛好家ウオッチマニアを自認するなら…
ひとつは手に入れておきたいブランドが今回ご紹介する「ブランパン/Blancpain」です。
ルイ16世にも愛用されてきたというブランパンは世界最古の時計メーカーとして今なお健在。
毎年精力的に時計好きの心をくすぐる魅力的な新作ウオッチを発表しています。
そしてブランパン最大の魅力は、なんといっても通好みのテクニカルの数々です。
- フラットなベゼルがステップ上に配された優雅な「ダブルステップ・ ベゼル」
- トゥール・ビヨンと並ぶ重力分散装置「カルーセル」
- 世界最小の「ムーンフェイズディスプレイ」
- 世界で最も薄い「自動巻きムーブメント」
- 世界三大時計複雑機構の「ミニッツリピーター」
などなど…
ブランパン製品は、時計に興味のある人なら胸ときめく超絶技巧と洗練されたデザインのパッケージといえます。
しかし世界最高峰の時計技術の粋を凝らしながらも、ブランパン製ウオッチの見た目はあくまで控えめ。
シンプルで端正なたたずまいのケースに収まり全く嫌みがありません。
「決してクオーツ式時計は作らない」と宣言するこだわりも機械式時計ファンにはたまらない魅力です。
上品でクラシカルでありながら、時計界最高水準のメカニズムを内包するブランパンは成功した大人の男性にこそふさわしい時計といえるでしょう。
持つ人を選ぶブランパンの名作時計の数々は、晴れてオーナーとなることができたあなたにこの上ない満足感を与えてくれます。
今回は選ばれた人にしかつけこなせない名門時計ブランド「ブランパン/Blancpain」についてご紹介します。
「ブランパン/Blancpain」のブランドヒストリー
世界最古の時計ブランドとして誕生
1693年 ブランパン創業者ジャン・ジャック・ブランパンがスイス(ベルン州ジュラ地方ヴィルレ村。スイス時計産業の聖地)にて誕生。
馬と牛の育種家、教師として生計を立てながら時計製造に携わるようになる。
1735年 ジャンが時計業者として登録。実質上のブランパンの創業となる。
懐中時計用の部品の製造をスタートさせ、時計の動力機構の基礎部品(エボーシュムーブメント)を完成させた
事業のかたわらヴィルレ村の中心人物としても活躍。
※1800年以前に作られたブランパン製品には、当時のヴィルレ村の時計製造メーカーの看守に従いブランドネームの刻印はありません。
唯一残されたブランパンの刻印が入った時計がルイ16世の所有していた懐中時計です。
内側の裏に「ブランパンエフィルス」と署名されています。
その後1797年のフランスのスイス侵攻によるナポレオン支配の影響により事業は大幅に縮小される。
ナポレオンの敗北、そしてウィーン会議によって、ヴィルレ村はスイスベルン州の一部となった。
事業近代化によってスイス有数の時計メーカーに成長
1815年 3代目フレデリックにより機械導入によって事業近代化を促進。
また今日のブランパンウオッチの基礎となる超薄型機構(レピーヌスタイル。12時位置にリューズと6時位置にスモールセコンドを備えた)の開発に成功
1830年 4代目エミールによりヴィルレ村最大の時計工場を建設。
時計製造にオートメーション作業を取り入れ成功。
創業者ブランパン一族が事業から手を引く
1932年 エミールが亡くなった後一人娘ベルトネリーが元スタッフ2人ベティとアンドレに事業継承。
しかしその後アンドレはなぜか行方不明となり(奇妙なことに第二次世界大戦勃発の前夜の出来事だった)
残されたベティにブランパンの経営が託された(世界初の時計メーカー女性CEO)。
ハミルトン他スイス時計メーカーに部品供給スタート。
- 1950年 ベティの甥のジャンが経営陣の一人となりベティを支え続ける。
- 1953年 「フィフティファゾムス」製造スタート
機械式時計の復興に寄与
1961年 スオッチグループの前身「SSIH」の傘下に下りムーブメント提供元になる。ブランパンブランドは続行。
1970年代に入ると安価でクォーツ時計が世界を席巻。機械式時計製造は存続の危機を迎えていた。
ブランパンも例外ではなく、1983年にフレデリックピゲ(スイス有数の部品メーカーだった)に買収された。
しかしフレデリックピゲと協力し、世界最小のムーンフェイズディスプレイ、超薄型自動巻きクロノグラフなどの技術の開発に成功した。
1992年 スウォッチグループによって買収。以後グループ内トップブランドとしてみなされている。
2010年 フレデリックピゲと正式統合
「ブランパン/Blancpain」ウオッチの特徴と魅力
時計好きなら胸が高鳴る超絶機構の数々
ブランパンは「インハウス・マニュファクチュール(社内一貫生産)」の時計メーカー。
世界三大時計と呼ばれる「パテックフィリップ」「オーデマピゲ」「ヴァシュロンコンスタンタン」と並ぶ存在です。
永久カレンダーやミニッツリピーター、そして超薄型クロノグラフなど、複雑な時計機構が満載。
これらの複雑機構は時計マニアにとって垂涎の的。
数千万円するクラスでもコレクターたちによって限定数はあっという間に完売してしまいます。
機械式時計への強いこだわり
「絶対にクオーツ式時計(現在もっとも普及している電池を入れて利用するタイプ)は作らない」
と宣言し、機械式時計(電池不要タイプ。オートマティックとも)だけを作り続けています。
時計技術を愛する人たちにとって、ブランパンブランドを愛する最も大きな理由となっています。
上品でつけやすいデザイン
どんな複雑機構を搭載していても、ブランパンにはこれ見よがしに派手な外観のモデルは見当たりません。
控えめな上品さを備えたデザインなので、ビジネスシーンでも溶け込み自然です。
「ブランパン/Blancpain」の主要モデル一覧
「フィフティ ファゾムス」
ロレックス社サブマリーナと並び世界初のモダンダイバーズウオッチとして1953年登場。
ダイビング中にリューズが故障して水が浸透することを防ぐ「ダブルシールドクラウンシステム」を考案したのがブランパンです。
ブランパンはこの発明によって特許を取得しています。
「ヴィルレ」
ブランパン創業の地にちなんだ「ヴィルレ」コレクションはブランパンを代表するアイテムです。
ローマンインデックスの文字盤に100時間ものロングパワーリザーブを持つ「ヴィルレGMTデイト」などクラシックタイプがもっとも人気。
シンプルでエレガントな定番デザインのほか、トリプルカレンダー、ムーンフェイズ、カルーセルを搭載したモデルも。
「L-エボリューション」
スーパーカーブランド「ランボルギーニ」とブランパンのコラボウオッチ。
ブランパンは2011年から2019年まで「ブランパンGTシリーズ」のタイトルスポンサーだった。
「ル・ブラッシュ」
数千万円クラスのモデルが並ぶ世界最高水準の複雑時計コレクション。
カルーセルはじめブランパンが誇るマニュファクチュールのノウハウがいかんなく発揮されている。
「ル・ブラッシュ カルーセル ミニッツリピーター」はミニッツリピーター(自国を金の根で知らせる機能)とカルーセル(トゥールビヨン同様に時計にかかる重力を分散させる機能)を搭載した機械式時計。
「メティエダール」
時計の文字盤に職人技術を駆使したアート性の高いモデル。
エナメル技法、ダマスキネ技法、赤銅(しゃくどう)他さまざまな技術で彩られたメティエダールはセレブにコレクターが多い幻のコレクションとも呼ばれている。
「レディースウオッチ」
ブランパンはダイヤモンドやエナメルを配したフェミニンなデザインの女性用モデルも豊富。
ダイヤモンドがちりばめられたプラチナを使用したモデルはマリリン・モンローのお気に入りだった。
「レディーバード」のほかヴィルレなどのコレクションのレディースバージョンも。
「ブランパン/Blancpain」を手に入れられる場所
ブランパンのアイテムを手に入れるには、国内主要都市にある取扱店で購入することが可能です。
また公式サイトやSNSでブランパンウオッチ、ステイショナリーなどを見ることができます。
公式サイト:https://www.blancpain.com/ja
Instagram:https://www.instagram.com/blancpain1735/
Facebook:https://www.facebook.com/Blancpain
Twitter:https://twitter.com/Blancpain1735
そしてブランパンのアイテムを手に入れたいと考えているなら、国内のリユースマーケットで手に入れる方法があります。
「ブランパン/Blancpain」の最新トピックなど
2020年も時計好きをワクワクさせる新作発表が相次ぎました。
特に大きく話題になったのがヴィルレシリーズの2つのブルーダイヤルモデル
「ヴィルレ コンプリートカレンダー」「ヴィルレ ウルトラスリム」
です。
ヴィルレシリーズのシグネチャーである「ムーンフェイズ」「コンプリートカレンダー」ほかブランパンらしい時計技術の粋が尽くされています。
またニューヨークとラスベガス以外では購入できない世界50本限定
フィフティファゾムス「バチスカーフ モカラン 限定エディション」
も大きなニュースとなりました。
※1本購入されるごとに1000 ドルがモカラン保護協会へと寄付されてヒラシュモクザメ(ハンマー型の頭部を持つ大型鮫)の保護に役立てられます
全盛期には何十社もの時計メーカーが存在していたスイスも20世紀にはわずか数社。
ブランパンは中でも最古参を誇る息の長い時計ブランドです。
時に巨大資本に飲み込まれることにも逆らわず、しなやかに時代の波に乗るしたたかさ。
そして「ハイエンドの機械式時計しか作らない」という確固たるポリシーを持ち続ける頑固さ。
これこそ世界中の時計マニアに支持され、そしてブランパンブランド存続の理由なのです。
コメントを残す