9月10日!金を含めて何もかもが崩落する可能性が出てきた

2020年2月にコロナショックを受けて株から金、何から何まで一度崩落しました。

そして、いよいよ二番底の確認に入ると考えています。

この点についてはまだ不明瞭な部分もありますが、注意喚起の意味を含めて、その可能性が高いことを説明します。

最近の金の値動きを確認

金は新高値を取ったあとに1880ドル近辺まで下がり、8月18日には高値の2015ドルまで戻った

最近の金の値動きは、新高値を取ったあとに1880ドル近辺まで下がり、8月18日には高値の2015ドルまで戻りました。

この2015ドルという数字は、実はテクニカル分析では解明可能で、2020ドルくらいまで戻るだろうと見当がついていた人もいたはずです。

この辺は、またこういう場面があればテクニカルで解説してまいります。

問題はこの1880ドルから2015ドルまでの戻りであり、テクニカルでは戻り天井ということになります。

金価格変動要因の最近の動き

まずはファンダメンタルズの部分から解説してまいりましょう。

金の価格変化要因は、

【1】ドルの上下動
【2】金利の上下動
【3】GDP

になることは再三解説してまいりました。

それぞれ最近の動きをここでチェックしてみましょう。

以下は【1】ドルインデックスの動きです。

参照元:TRADING ECONOMICS

以下は【2】アメリカ10年物国債利回りの推移になります。

参照元:TRADING ECONOMICS

そして、以下は【3】アメリカのGDPです。

参照元:TRADING ECONOMICS

金を動かす3要因は、最近は上記のように動いています。

ファンダメンタルズからの分析

では、それぞれを見てまいりましょう。

ドルに関しては8月の上旬には上昇していましたが、金が1880ドルまでつけた後に2015ドルまで上昇したのはこのドル安の影響と言えます。

一方で金利は、8月から上昇し始めています。

これは金安の材料で、新高値から下がってきたのは金利が上昇したからになり、つい最近まで金利は上昇しています。

一方で、金は1880ドルから2015ドルまで上昇していることが不整合になります。

金の値動きとアメリカ国債10年物利回りを表した以下のグラフでご確認ください。

参照元:TRADING ECONOMICS

GDPに関しては、7月30日に2020年4-6月速報値が発表され、それが32%のマイナスと戦後最悪の数字ですから、金の弱材料になります。

上記3つを見てみると、金を強気する材料は【1】のドル以外ありません。

そのほか、金利はゼロ金利ですからこれ以上下がりようがなく弱材料、GDPは問答無用で弱材料になります。

つまり、世間は金がまだまだ強いと言いますが、実はすでに弱気転換しているのです。

【1】のドル安の材料がなくなれば、金の崩落は明白です。

崩落は米コロナ給付金が決定する9月10日以降

金価格のターニングポイントは9月10日以降にやって来る

このドル安は、アメリカの第二回目のコロナ給付金問題によります。

過去のユーロやアメリカの第一回目の給付金決定直後に強烈なドル高、ユーロ高になったことを勘案すれば、第二回目のコロナ給付金は9月10日以降に決定されるのはわかっていることです。

つまり、9月10日以降に金が崩落する可能性は非常に大きいのです。

また、その9月10日前後までに8月27日にGDP4-6月期二次速報があります。

そのほか、金利に関しては新発国債が発行されるでしょう。

この間に【2】の金利に関して何かなければ、おそらく金はアメリカのコロナ給付金が決定されれば急落する可能性があるのです。

今回の金急騰の原因はドル安だけではない!?

以下の記事をご覧ください。

https://jp.reuters.com/article/30-idJPL4N2FF498

引用元:ロイター

全体の内容自体はよくわからなくても結構ですが、アメリカの30年物国債の入札が低調だったことを押さえてください。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-08-18/QFA16XDWX2PT01?srnd=cojp-v2

引用元:ブルームバーグ

日本国債の30年物の入札もアメリカ同様に低調な結果に終わりました。

国債の入札に応募する投資家が少ないということは、日米ともに借金まみれなのですから、おカネを貸してくれる人がいなければ国家が倒産します。

つまり、金利が上昇しないと応札する人がいなかったので、やむを得ず金利が上昇したということです。

考えようによっては非常に危機ですが、今の投資環境であれば、債券の確定利回りより株式の1年間のリターンの方が有利に働きますので、国債に応札する投資家が少なかっただけです。

応札する人が少なければ、国家の非常事態ですから金利は上昇しますし、投資家側とすれば国債金利が上昇すればそれなりのメリットがあるので、新発行の国債が消化できたという流れになります。

よく考えてください、国家がお金を貸してもらおうと国債を発行したのはいいのですが、募集額に満たない場合、国家にはデフォルトの可能性があるのですから、ドルや円の価値が下がって当然です。

ゆえにコロナ給付金の問題もありましたが、異常なドル安になったのはそのためです。

日本の円高も同様で、ドル円相場が1ドル105.1円まで行ったのは、ドルの価値よりも円の価値が下がったからです。

これは、これ以上金利を下げれば、もう応募する投資家はいないという意味で、もはやこれ以上の金利の低下は考えられないことになります。

そして、国家は応札を増やすために金利を引き上げなければいけないという意味になるのです。

金利が引き上がれば金価格はどうなる?

日米ともにとうとう金利が上昇する局面に来た!

何にせよ金利を引き上げて、自転車操業になっている国家の借金を喰い止めなければいけない状況です。

金利を引き上げれば、おカネを貸してくれる人がいないという事態は解消され、ドルや円の価値は上昇するので、金の価格変化要因の【1】であるドル安も解消します。

結果として金の価格はどうなるのか?

ドル高、円高になった場合、金の価格はどうなるのか?

そして、9月10日以降にコロナ給付金が決定したら、さらに金にはトドメになるということです。

さらに襲い来る金にとって最悪の事態

ここまで景気が悪いのに、株価は日米ともに新高値を窺うような状態になっています。

ところが8月17日にエンパイアステート指数、NY連銀指数という経済指標が発表され、以下のようになりました。

参照元:TRADING ECONOMICS

このNY連銀指数とエンパイアステート指数、またフィラデルフィア連銀指数は、9月1日に発表されるアメリカを代表するISM製造業指数の前哨戦になります。

このフィラデルフィアやエンパイアステート指数が下がるようであれば、今まで好調であった米経済が曲がり角に差し掛かっていることを示します。

ここ最近、日経平均やNYダウが軟調なのはここに理由があり、アメリカの経済が悪くなっているからあまり強くはないのです。

経済が強くないということはGDPのさらなる悪化を意味し、金の価格変動要因のその【3】に該当します。

つまり、今後出てくる経済統計のほとんどが悪くなり、景気が悪くなるのに金だけが新値を更新し続けるということはあり得ません。

賢い投資家なら…

今後やって来るであろうドルと金利の上昇は金価格にとってはともに下落要素

賢い投資家は今回のエンパイアステート指数で株から逃げ、遅い人でも9月1日のISM指数やその前のフィラデルフィア指数の発表後には株を手仕舞うでしょう。

株を手仕舞いとは現金化することで、一斉にドルを買うという意味になります。

こうやって考えるとドルは上昇、金利も上昇、GDPはさらなる低下となると金の価格はどうなるか、言うまでもありません。

あくまでも可能性の話ですが、読者の皆様も賢い投資家としての行動を取られることを切に願います。


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