【2020年10月下旬】テクニカル分析で金価格を解説する

今回は、定期的に行っている金価格のテクニカル分析です。

定番のドル建て金日足分析

では、定番のドル建て金の日足のテクニカル分析から始めましょう。

黄色い線が30日平均線白い線が10日平均線です。

すでにデッドクロスしています。

ただし、クロス直後は黄色い30がアップトレンドのままでしたが、1回目のタッチで黄色も白もダウントレンドに移行しました。

そして現在、2回目のタッチを行っているところです。

現在、白の10がアップトレンドを形成していますが、これは10月22日現在の10日間の平均ですので、10月2日からの平均になります。

この間ほとんど値上がりをしていないので、おそらく値段が急落すれば白はすぐにダウントレンドに移行すると思われます。

下がると仮定すればどのくらいまで下がるか?

では、下がると仮定すれば、どのくらいまで下がるのかを分析していきましょう。

10と30では、下がっても目途がありませんので1つ上のスパンである週足を見ていきます。

ドル建て金の週足はまだゴールデンクロスしたままですが、現在10の白い線がダウントレンドを形成しています。

そして、30の黄色もしっかりと見てください。

2018年からアップトレンドが続いていた30の足の確度がかなり鈍角になっていることが観察できます。

つまり、かなり上昇トレンドが弱っていると考えることもできます。

また2年前からタッチは今までに2回あり、この2回のタッチが終了した場合、3回目は大抵30を下回ってくるということです。

この週足の分析を総合すると、ファンダメンタルズで分析した結果と同じように、金相場の大勢観は下である可能性が非常に高くなります。

さらに言えば、30を無風で通過する可能性は非常に少なく、この辺で持ち合いになる可能性が高くなります。

つまり、今回下がった場合、目先のポイントは1820ドル近辺、黄色の30がある近辺ということがおわかりになるでしょう。

1000-1500と3000-3500で分析した場合

10と30の分析は基本だと申し上げましたが、より詳細に分析する場合には以前ご紹介した1000-1500と3000-3500で分析します。

以前に3000-3500の30分足を分析しましたが、その際に3000の線がダウントレンドを形成したときは本格的な下げの兆候になると申し上げました。

30分足の3000と言われても実感がわかない方は、30分を1時間にすると1500になり、それをさらに1日にすると24で割ればいいので、実は30分の3000とは62.5日分になります。

62.5日とはどういう意味かと言えば、1ヵ月間の平均営業日が21〜22日で、その約3倍、つまり3ヵ月平均のことです。

以下は、ドル建て金の30分足に1000-1500(白)と3000-3500(黄色)を加えたチャートになります。

注目は黄色の一番上の足3000です。

ダウントレンドがかなり緩くなっています。

以前、この線の解説をした際、この3000が下向きになったときに本格的なダウントレンドになると記しました。

その間、何度も3500を下回るような場面がありましたが、3000が依然としてアップトレンドになっているので、再び戻るような展開になっているのです。

もっとわかりやすく解説すれば…

もっとわかりやすく解説すれば、日足に63の線を引っ張ればいいということになります。

この意味は、30分の3000という意味が日足の62.5に相当すると上記で解説したので、日足に63や62を引っ張れば、30分の3000を日足で見ることができます。

以下は、ドル建て金の日足、移動平均63日です。

黄色の線のアップトレンドが30の3000と同様にかなり弱っています。

そして注目すべきは、金の相場というのは63日の3ヵ月平均で動いているということです。

アップトレンドの最中は、ほとんど63日の上に乗って推移していることがおわかりになるでしょう。

そして、最近の高騰は63日から最大乖離を起こしており、この上昇がいかに異様であったかがおわかりになると思います。

つまり、バブルと言っても過言ではない状況であり、ここからバブルの破裂相場が起こる可能性が大きいということができます。

期間を長くして見てみると…

下記はドル建て金の日足になりますが、1つ上のチャートよりもさらに期間を長くしたものです。

金の相場は、3ヵ月平均の上に乗った場合には買い、そして下に入った場合には売りということがわかります。

現在はまだ上に乗っているので買いですが、次回は下にもぐる可能性が高いと言えます。

こうやってファンダメンタルズ分析でもテクニカル分析でも下方向という結論になっています。

その中でもまだ「金は買い」という世間のコンセンサスが存在しますが、あなたはどう判断しますか?

この記事のまとめ

今回の記事では、ドル建て金の日足をテクニカル分析すると、おそらく値段が急落すればすぐにダウントレンドに移行すると考えられ、どれくらい下がるかの目処を週足から導き出すと目先のポイントは1820ドル近辺。

1000-1500と3000-3500で分析した場合、バブルと言っても過言ではない状況であり、ここからバブルの破裂相場が起こる可能性が大きい。

ここで伸るか反るか、それはあなたの判断次第になる。

こういう内容の記事でした。


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