今回は、長期的ではなく目先の金の方向性をテクニカル分析で考えるとともに、未来の金価格を導き出す簡単な方法をご紹介します。
ドル建て金価格の1時間足チャートの分析
金の方向性については、以下のドル建て金価格の1時間足チャートが一番的確ではないでしょうか。
いつものとおり白い線は1000-1500、黄色い線が3000-3500です。
ドル建て金の1時間足の黄色い線、3000-3500を下限に下に向かっていると考えていけば、ほぼ適正に値動きを測定できるでしょう。
この場合、白い1000-1500は下を向いているので売りになりますが、3000-3500の黄色は上を向いています。
思い出してほしいのは、30分足にもこの攻防があり、黄色の3000-3500が下を向き始めてから暴落したことです。
この動きは5分から始まり15分、30分、1時間と同じような動きになっていることをしっかり何度も思い出してください。
今は1時間にフォーカスが当たっており、3000-3500の黄色の線群が下を向き始め、急落症状になったあとは4時間、日足と続くわけです。
チャートというのは小さいタイムスパンから完成していく場合と、大きいスパンから完成していくケースがあります。
今回は、小さいタイムスパンから完成していったのです。
ドル建て金価格の30分足を見てみると
現在1時間だから、それよりも大きいタイムスパンの足を見ておけばいいのかといえば、そういうわけではありません。
例えば、ドル建て金価格の30分足の現況を添付してみましょう。
同じく白い線は1000-1500、黄色い線が3000-3500です。
1時間足では上値の目途がわかりませんでしたが、30分の白い1000-1500を見ると上限になっていることがわかります。
現在の30分足を分析すると、一度急落を受けて拡散していた黄色が再び収束に向かっています。
しかし、大きなトレンドは下向きのままです。
白の線は急落を境に上を向いていたものが反転して下方向に転換し、さらに線が密集から拡散になっています。
つまり、黄色と白の線は両方とも下方向に向かっており、特に黄色は線が密集に向かっているので、それほど売りの圧力は大きくなっていないことがわかります。
この30分足では、大きなトレンドは黄色も白も下向きですが、それが再び急落になるのにネックなのは、黄色の線が密集になっている点です。
この黄色が密集から拡散に向かえば、再び大きな動きを見せる可能性があるということになります。
それに1時間足の3000-3500がダウントレンドになれば、大きく下がることがわかるのです。
線が下を向き始める時間を調べる方法
さて非常に簡単な問題ですが、この1時間の3000-3500とは、1日24時間になるので3000÷24=125日になります。
1年間の営業日は250営業日で、1ヵ月は約22営業日になるので半年分の動きです。
では、ドル建て金価格の半年間の値段推移を見てみましょう。
半年間の値動きの現況は、半年前と比較して現在8.3%ほど高い状態です。
これが一番右の11月22日の営業日が終了した時すれば、半年前の現在より8%ほど安い5月23日の値段が落ち、新たに11月23日の高い数字が平均に加算されることになるので平均は上昇します。
ゆえに1時間の3000は当面下がらなくなるわけです。
ところが7月の中旬から下旬には現在の値段と一緒になるわけで、そうなると平均は横ばいになります。
7月からの半年後とは1月ですから、1月の中旬くらいには下がり始めると予測することができます。
ところが実際は、5月から半年が経過した11月で上昇が止まり始めているのですから、この計算は正しくないことがわかります。
今回の場合は正しくはない計算になりましたが、通常こういう線が下を向き始める時間を調べる際にはこのような方法を採用します。
明日の値段を知る簡単な方法
上記の方法のほかに、3000の平均に11月20日の週末の数字が100営業日ほど続くと仮定して、平均線を引っ張ると方向性が決まってきます。
例えば3日の値段が100、50、150と推移した場合、その平均は100です。
そこに最終日の150が翌日も続くと考えて50、150、150の3日平均を算出します。
この場合、平均は116くらいになります。
前日の平均が100で翌日が116ですので平均線は上昇、すなわちこの記した相場は買いということになるのです。
さらに翌日の平均は150になります。
その数列は150、150、150ですので平均は150です。
となると平均の推移は100→116→150→150…となっていきますので、上昇したあとは横ばいになるだろうと想像できます。
明日なんて今日とほとんど変わらない
ほとんどの方がテクニカル分析を使いこなせないのは、明日の値段がこうなったらテクニカル的にはこうなると、値段を設定できないことに尽きます。
つまり、「明日の値段はわからない」なんて言うシカゴ派のテクニカル分析に毒されすぎなのです。
大抵の人の明日なんて、今日とほとんど変わりません。
マーケットの値段も変わらないことがほとんどです。
明日の値段を知りたい場合には、明日も今日と変わらないと仮定して平均を算出すればいいのです。
そうすると、ある日突然平均値が上がったり下がったりします。
それが値段が突発的に動くサインであり、大抵の場合その通りの動きになります。
これが明日の値段を知る簡単な方法です。
この記事のまとめ
今回の記事では、テクニカル分析でこれからのドル建て金相場を読むと、1時間足の3000-3500がダウントレンドになり、30分足の3000-3500の線が拡散に向かえば大きく下がることがわかる。
チャートの線が下を向き始める時間を調べる方法は、一般に新たにチャートに加わる日付の値段とチャートから消える日付の値段の多寡から導き出すことができる。
また、3000の平均に11月20日の週末の数字が100営業日ほど続くと仮定して、平均線を引っ張ると方向性が決まってくる。
この2つの方法はともに極めてロジカルで、考えようによっては小学生でも発明でき、また小学生でも明日の金相場がわかってしまう。
やってみれば有効性はわかり、あなたも未来の値段がわかるようになるはず!
こういう内容の記事でした。
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