トランプ大統領が任期をわずかに残して再び「トランプ劇場」を再開しました。
今回は、トランプ大統領はなぜ大統領職にこだわるのか、そして今回のトランプ劇場についてです。
トランプはなぜ不正を主張するのか!?
法的にも慣例的にも完全に大統領選挙に敗退しているのに、なぜトランプ大統領が敗北宣言はおろか、敗退さえも認めないのであろうとお思いでしょう。
その答えはシンプルで、多額の借金があるからと考えます。
英語が堪能な読者の方は、トランプ大統領への寄付サイトに行ってみてください。
https://secure.winred.com/djt/election-defense-fund
引用元:OFFICIAL ELECTION DEFENSE FUND
そこには小さな文字で「今回の大統領選挙にて多額の借金が残っており、その返済のためにこの寄付を募集している」と書いてあります。
※現在では見つけることは出来ません。
要するに借金返済のために自分が次期大統領だと主張することによって、より多くの寄付を募ろうとしているにすぎないのです。
もはや何でもアリのトランプ
日本の菅首相や安倍前首相がこんなことをやれば、どういう顛末になるかだいたいおわかりですよね。
「政治家がこんなことをやっていいのか!」と非難轟々になるでしょう。
日本人には理解できないことですが、実際にトランプ大統領はそれをやっているだけ。
そして次期大統領選挙への立候補をも表明しています。
参考までに、民主党は次世代のスターが続々と育ってきています。
今回の副大統領候補であるカマラ・ハリスや運輸長官に任命予定のブティジェッジなどがいい例ですが、反対に共和党にはスター候補が見られない状況です。
そこにトランプ大統領が再び挑むと言っても、知名度の点からも違和感はありません。
別のきな臭い思惑
トランプ大統領の思惑には、別の匂いも感じられます。
株価も金も価格構成要因は同じ、
【1】ドル
【2】金利
【3】GDP
です。
現在の相場は短期的には【1】のドルの動向次第ですが、長期的には【2】の金利、史上最低金利が焦点であると何度も書いています。
おそらく職就任時から、どう考えてもトランプ大統領は株式投資をやっていると思わせる発言を繰り返しています。
要するにプールしてある選挙資金さえも株式投資に回しているのではないかという推測が成り立つのです。
あくまでもこれは推測であり、事実の確認などしようがありませんが。
今回のトランプ劇場
今回のトランプ劇場については、以下の記事で確認してください。
https://jp.reuters.com/article/trump-congress-idJPKBN28X03G
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-usa-trump-idJPKBN28X261
引用元:ロイター
トランプ大統領は、議会が必死でまとめ上げていた経済対策合意を署名せずに保留しました。
米議会のことをよく知っている方であれば、あり得ないことをまたやってのけたのです。
そもそも個人給付2000ドルなど共和党が認めるわけがありませんし、反対に下院議長のナンシー・ペロシがノリノリなのは、それが民主党の主張だからです。
つまり、トランプ大統領は経済対策をまとめるつもりがないということがわかります。
共和党の親分格であるトランプ大統領が署名せずに、民主党の主張を優先することはあり得ません。
また上院では、マコネルやマッカーシーといった共和党の重鎮が説得できるとは誰もが見ていません。
すなわち、経済対策はまとまる気配がなくなったということができます。
最悪の年末年始になりそうな予感…
しかも記事の最後の方にありますが、12月28日には債務上限に達することになります。
こういう事態になれば、オバマ時代に何度も起こった政府閉鎖が現実のものとなるのです。
となると、また強烈なドル安…。
そして、金や株は急騰、円高の進行という、新型コロナに加えてアメリカ政府の混乱という最悪の年末年始になりそうな気配です。
ペロシはクリスマスまでにまとめると息巻いていますが、個人的な意見としてはまとまらないでしょう。
ペロシは民主党の主張が認められるなんて滅多にないことですのでノリノリですが、投資家や議員はいい加減にしろというのが本音だと思われます。
この記事のまとめ
今回の記事では、トランプ大統領が大統領職に執着するのは、多額の借金があるから。
そして今回のトランプ劇場によって、新型コロナの経済対策が年内に議会でまとまる見込みがなくなった。
しかも12月28日に債務上限に達して政府封鎖が現実のものとなれば、強烈なドル安に!
こんな状況では金や為替、株価の相場観はまだまだ売れない!
こういう内容の記事でした。
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