2021年1月中旬 | 金相場と株式相場をテクニカル分析で解説

1月20日にアメリカの新大統領就任式が行われました。

これに先立ち株価が緊急事態を発していますので、今回はそれを解説していきます。

テクニカル分析の基本を確認

ゴールデンクロス・デッドクロスの基本は、長短の移動平均線がともに同方向を向いているということ

当コラムでのテクニカル分析は単純そのもので、基本はチャートに単純移動平均線10日と30日を引けばだいたいのことは見通せるという方法です。

そのほか100日や300日、それを10刻みにした移動平均線も出てきますが、基本は10日と30日だけでよく、その中の基本は4時間足チャートになります。

ゴールデンクロスとデッドクロスの基本を記せば、クロスするときに長短期線ともに上方向ないしは下方向に行っていないと機能しません。

ゴールデンやデッドクロスは役に立たないと言うテクニカルアナリストがいますが、それは使い方を知らないだけです。

こういう基本を知っていれば、下記のチャートのとおり去年のNYダウはあらかた取れていたことになりました。

4時間足チャートで分析する株価

現状のNYダウ株価の4時間足は以下のようになっています。

単純移動平均の10日は白、30日が黄色です。

昨年、NYダウが上昇している最中、黄色の長期線はずっと上方向を向いていました。

そこに短期戦が下方向でクロスしようとしても、ことごとくダマしと言われる線になり、そこが絶好の買い場になっていたことがわかります。

買い場は皆、30日の黄色を下割ればいいだけの話ですから。

わずかに左端の線だけが黄色が下向きになり、白が上を向いてクロスしています。

その後、黄色が上を向き、大きなマーケットになりました。

つまり、ここで間違えて損切りをしても、大きな相場になっているので、その損金は取り返せたということです。

現状は黄色も白も下方向でクロスしており、完全に今までの上げ相場は転換しています。

そして、その戻りは10日の白色のところで確実に抵抗されており、おそらく1月20日の米大統領就任式を境に株価が下がることがわかります。

バイデン新政権にとって、最初のダメージは株価急落になるでしょう。

4時間足チャートで分析する金価格

金価格の場合も同様に、4時間の単純移動平均線10日(白)と30日(黄色)で判断していきましょう。

これはNYダウの左端と同じで、高値から白が下方向で黄色が上方向でクロスしています。

NYダウの場合、そのあとは大きい相場、つまり大儲けができる相場になっていますので、おそらくこのデッドクロスは大きな転換になるであろうと予測できます。

では、直近の動きを見ていきましょう。

クロスや転換が起こるのは、ローソクと平均線が接近した時であり、今回の場合はチャートによると1月8日からローソクと平均線が引っ付いています。

平均線と実体のローソクが近づくということは収束が起こっており、このあと起こることは離散です。

つまり、平均線と実体のローソクが離れていくということが起こります。

それがどちらの方向に行くかを考えるのです。

現状、黄色は下方向、そして白は上方向を示しており、今回このクロスが起こってもダマしになります。

この場合、トレンドは長期線の黄色に従うので、下方向に離れると考えるべきです。

長期線は30日ですから、1日が24時間で1日6本の足が入ることになります。

1月20日現在、その5日前は1月15日ですが、土日が入りますので14日になります。

上記のチャートで見ると14日からローソクはほとんど動いておらず、その足は今後の動きに左右されることになります。

つまり今後大きく動けば、黄色は下方向で白は上方向という不完全なクロスですが、値段が上に行けば錯誤のゴールデンクロス、つまり大きな相場が出るクロスになる可能性があるのです。

換言すれば、今後の値動きによって大きく上へ行く可能性も下方向に行く可能性もあるということになります。

当コラムでは以前、ここから金価格は1970ドルくらいまで戻ると記しました。

第二次コロナショックの暴落が迫る!

この根拠はファンダメンタルズ、特に金利とドルの動きによるものでした。

最後に金価格の日足チャートで確認

テクニカル分析で判断するのであれば、上記の4時間よりも大きな足で見ます。

以下は金価格の日足チャートです。

現在、30日線の黄色が上、10日線の白が下という不完全なデッドクロスになっています。

この戻りは30日線の黄色までの可能性があり、その値段は1870ドルくらいまでになるわけです。

しかし、本当にそこまで行った時、黄色は上から横方向のママか、そして白がこのまま10時間を経て下方向のママということはあり得るかを検討してください。

これを詳細に分析すると、黄色も白も上に行く可能性が高いのです。

ゆえに現状の金相場は、株価が下落しても買いになる可能性が高いと言えます。

そして、最終的には金も株価も下落になるでしょう。

この記事のまとめ

今回の記事では、NYダウの株価を4時間足、単純移動平均線10日と30日でテクニカル分析すると、大統領就任式を前に両移動平均線が下向きでデットクロスしているため、今後は下げ相場になることが予測される。

金相場についても4時間足および日足、単純移動平均線10日と30日でテクニカル分析してみると、現状は株価が下落しても買いになる可能性が高いと言え、最終的には金も下落になるものと予測できる。

すなわち、昨年2月の新型コロナショック時にリスク回避で金が一斉に買われるも、最終的には大幅に下落したことと同様の事態が起こるだろう。

こういう内容の記事でした。


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