ジョンソン&ジョンソン社ワクチンの不具合とマーケットへの影響

4月13日にジョンソン&ジョンソン(J&J)社のコロナワクチンに不具合があることを米保険当局が発表したことを受けて、マーケットは急落しました。

今回は、この件について解説し、金相場の見通しを説明させていただきます。

J&J社ワクチンの不具合は予見されていた!?

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-04-13/QRI1W7DWX2PW01

引用元:ブルームバーグ

イギリスのアストラゼネカ社製のワクチンも、血栓ができることによってユーロ圏内で一時停止を受ける事態になりました。

しかし、今は解消されています。

今回のジョンソン&ジョンソン(J&J)社の不具合も、アストラゼネカの一件から予見されたことで問題はありません。

一番の懸念は、世界中で一人歩きしている「ワクチン最強説」。

「変異ウイルスが危険だ」と騒いでいる方々がいますが、実は今の変異ウイルスなど可愛いものです。

新型コロナウイルスの本当の恐怖

英アストラゼネカ社製コロナワクチンも「血栓」問題で揺れているが…

一番怖いのは、ウイルスも生きるのに必死なので、ワクチンによって感染ができなくなったときに大きく変異して一気に致死率が上昇することです。

つまり、ワクチンが接種されればニューノーマル、新常態になるなんてノン気なことは言っていられないのです。

ワクチンの不具合はこれからも見つかるでしょう。

理由は、ワクチンの開発には本来4〜5年かかるものであり、今回のように1年で開発できる代物ではないからです。

すなわち治験をマトモにやっていないのです。

インフルエンザワクチンが毎年変化するように、コロナワクチンも来年には新種になんかできません。

J&J問題はマーケットには関係ない!

ワクチン問題はワクチン問題であり、マーケットには無関係

こういう問題が起こると毎度毎度、株価や金、為替の専門家がとやかく言い始めますが、この一件はマーケットに関係がありません。

いつも言うようにマーケットは「事実」「ファクト」でしか動かないのです。

マーケットにとってJ&Jの問題は事実ではなく、事実とは「経済指標」のみです。

ですから、J&J問題があっても4月13日にはナスダックが新高値を更新しました。

ワクチンに重大な疑義があっても、新値を更新したでしょう。

売られるのは一瞬だけ、しかもそれで売っているのは、言葉は悪いですが、素人です。

プロは、素人が売ったら前の値段に戻ることを知っていますので、それを買うだけです。

つまり戦争や革命が起こってもすぐには経済指標には反映されませんので、それで売られたり買われたりしても元の値段に戻ります。

具体的に影響が出るのは、事件のあとの経済発表がなされる1ヵ月後や2ヵ月後のこと。

これは、マーケットに取り組む際に絶対に覚えておかなければいけないことです。

4月13日発表の消費者物価指数と金相場の大勢

4月13日の消費者物価指数(CPI)は、予測通り以下のようになりました。

参照元:TRADING ECONOMICS

2.5のコンセンサスに対して、結果はそれ以上の2.6。

これを受けてインフレ懸念が台頭し、マーケットはドル安金利高になります。

ところが、このCPIの発表前にJ&J事件があったので、本来ならドル安よりも金利高が上回るはずなのが、実際は大幅なドル安になってしまったので、金の価格が上昇してしまっただけです。

いずれにしても、このインフレレートですから金利の上昇は止まらないということになります。

今の金相場の動きは金利に支配されていますので、結局、大勢の売り模様というのは金にとっては変わりがありません。

この記事のまとめ

今回の記事では、金相場をはじめとするマーケットを動かしているのは「事実」のみであり、J&J社のワクチンの不具合は世間的には問題であることは事実だったとしても、マーケットにとっての事実ではない。

マーケットにとっての事実とは、ずなわち経済指標。

4月13日発表のCPIは、インフレ懸念を示唆し、金相場の下げ要因である金利の上昇は止まらないということになる。

ゆえに金は売りという現状は変わらない。

こういう内容の記事でした。


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