元素周期表の中で硬貨を作れる元素は何か?
金は貴金属の一種であることは誰もが知っていることでしょう。
しかし、元素周期表で表すとどうなるか?
今回は、その位置から見えてくる金の特徴を確認していきます。

高校の化学の授業で元素周期表を懸命に覚えた方は多いでしょう。
元素は全118種類ですが、未発見のものを含めると172種類あります。
この中で硬貨、つまり500円玉や100円玉に使える元素を探していきましょう。
硬貨に適していない元素は?

元素周期表の右にあるヘリウム、アルゴン、ネオンなど10種の元素は、気体なので硬貨は作れません。
水銀、臭素なども室温では液体ですので却下です。
ヒ素なども毒性があるので硬貨には適しません。
マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなどのアルカリ元素が左側にありますが、これらは水に触れると溶解したり爆発するので却下です。
ウラン、プルトニウム、トリウムなどは放射性物質、そして発がん性物質になる可能性があるので硬貨には向きません。
また、アインスタイニウムなど実験室にしか存在しない30種類の元素も可能性として当然消えます。
そのほかの元素も、そもそもの固体の特性で通貨には適さない性質を持っています。
惜しい元素

鉄、銅、鉛などは一見硬貨に適しているように見えますが、期間を経過すると錆びたり、腐ったりするので候補には残らなくなります。
仮に10年間500円玉を保存しておき、その間に変色、錆びなどが起こっていたら皆さんは悲しい気持ちになでしょう。
そして、その500円玉での支払いに抵抗を感じる人も多いと思います。
鉄、銅、鉛などは硬貨には向いているかもしれませんが、長期で保存をするのには向いていません。
アルミニウムは加工しやすく、錆びはしないけど、すぐに変形してしまいます。
そして、チタンは逆に硬すぎて硬貨製造に莫大なコストがかかります。
硬貨に適している元素

硬貨に使える金属として残るものは8つしかありません。
すなわちイリジウム、オスミウム、ルテニウム、プラチナ、パラジウム、ロジウム、銀、金です。
すべて希少金属という特徴があります。
そして、この中で硬貨に向いているのは、金、銀だけです。
ほかの金属も硬貨にはできますが、あまりにも埋蔵量や流通が少な過ぎて、国民一人一人に行き渡る量を製造できません。
つまり硬貨の条件は、形が変わらず錆びないことが基礎で、その上で万人が持てるだけの十分な量を確保できるかになります。
金と銀、どちらが優れているのか?

硬貨に向いているのは、金と銀だということはおわかりになったと思います。
どちらも融点が低く、ある程度の農耕社会でも加工することができるから、昔から硬貨には金や銀が使われたのです。
ところが銀は硫黄に触れると変色する科学的な特徴があるため、金のほうが硬貨に向いています。
元素周期表は19世紀に発明されましたが、それより以前、古代エジプトの昔から金は王族などから崇拝されていたのですから、昔の人の金属を見抜く目には驚かされます。
もちろん、金そのものの特徴である金色の輝きも人類を魅了する一つでしょう。
参考
以下の表で手書きの黒線で囲った元素が金、銀、パラジウム、プラチナです。

元素周期表のほぼ真ん中にあり、これらの金属の優位性がおわかりになると思います。
金の物質的特徴

金は、実用的で信用できる物理的な価値貯蔵手段になります。
具体的な物理的特性として、
1. 希少性
2. 可塑性
3. 不活性
4. 耐久性
5. 均一性
を備えている唯一の元素です。
改めて、元素周期表もない時代に金の素晴らしさを認識していた古代人には頭が下がります。
まとめ

地球上に存在し、発見されている118種類の元素の中で、一番硬貨に向いている元素は金でした。
つまり、金は地球上の元素の中で最も優れている物質だから、人類にとって永遠の価値を持っているのです。
かなり偏った考え方をすれば、地球が滅亡するまで最も人類が使いやすく、共通の価値を持った元素は金である、と断言できます。
そんな金を保有していても、損はありません。
だから僕らは金を取り扱う商いに誇りを持っています。

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