読書界のレボリューション
お金持ちになる理論というものが存在するのはご存知でしょうか?
ネットを検索すれば、どうやって大金を稼ぐかの方法がいろいろ掲載してありますが、そのほとんどはデタラメです。
なぜなら間違いなく、そんなものでお金を持つことはできないからです。
最後は運を天に任せて、99パーセントの確率でド貧乏人になることを保証します。
今回は、基本的な理論を解説します。
ただし、この理論をマスターしたとしても、基本的にはあなたの生き方次第の話であり、理論をマスターすればお金持ちになれるわけではないことを念頭にお読みいただければ幸いです。
大金を持つようになるためには、どのようにすればいいかが書いてある本です。
ただし、これは国家や企業単位の話になりますが、個人にも当てはまると言えます。
『21世紀の資本』の論旨
ピケティの主な論旨は、「この世界において格差がこれだけ広がったのはなぜか」ということを定義した書物になります。
以下に書くことは、他人と比較してお金を持つようになるのかの話しであって、自分自身が絶対のお金を量稼げるという話ではないことにも留意してください。
どういうことかと言えば、人間の潜在意識の中には他人と比べるというマインドがインプットされており、他人との比較によって自身の優位性を確認します。
これは、全体のレベルが低い場合、自身が優位に立っていても、それを人は勘違いすることを指します。
全体のレベルが高い場合には、比較優位の対象が高いので、あなた自身が優位性を感じる確率は極めて少なくなるということです。
あなたが望むことは、おそらく他人と比較してお金を持っていることではなく、あなた自身が幸せに暮らせることだと思います。
つまり、他人と比較してもちっとも幸せにはなれないということです。
ピケティの理論
ピケティの理論では、この世界に膨大な所得格差が生まれる計算式は以下のようになると言っています。
今回は簡単にまとめていますが、書では膨大なエビデンスをもとに解説しています。
ここではそのエビデンスを略して、計算式だけを掲載しておきます。
① 資本分配率= 資本収益率 × 資本係数
② 資本係数= 貯蓄率 ÷ GDP成長率
これがお金持ちになる計算式?と思われる方が過半でしょう。
もちろん、この計算式は国家を基準としたものになりますので、相当に難しい語句ばかりが並んでいることは承知の上となりますが、解説をしていきます。
②資本係数=貯蓄率÷GDP成長率の解説
まず、計算式の②を解説しましょう。
②の計算式の求める答えは資本係数になりますが、その資本係数は①の計算式項にありますので、これを求めなければ①の資本分配率が求められないことになります。
では、②の計算式をわかりやすい計算でお話しをしましょう。
貯蓄率、つまり収入の中からの貯金の割合です。
一方でGDP成長率とは、国家の総生産です。
日本のGDP総額は現在520兆円程度になりますが、これが皆さんの年収になります。
その年収でも月収でもかまいませんが、上昇率が成長率になります。
例えば、年間の収入1000万円に対して貯蓄率は10%の100万円としましょう。
その翌年に5%の収入増になると、1050万円に対して貯金は105万円になるのはおわかりになるでしょう。
お給料の増加と貯金の割合を掛け合わせたものが資本係数です。
この解が高いほど、①の式は掛け算になりますので、資本分配率が高くなります。
まずは貯金を増やしなさい
資本分配率が高ければ高いほど、周囲と比べて、お金を持っていることになりますので、資本係数が高ければ高いほど、あなたはお金持ちの道になります。
上記のように貯蓄率が10%、給料の伸びが5%の場合、資本係数は2になります。
お給料の伸びが5%で、貯蓄率を20%にすれば、解は4です。
この考察からわかることは、稼いだお金をいくら貯蓄に回すかによって、お金持ちになる道が決まるということです。
年収がマイナス5%になっても、その分、貯蓄の割合を増やせば、お金持ちになるよと言っています。
お金もちになる第一関門は非常に簡単、「貯金をしなさい」と言っているのです。
言うなれば、最低限、収入の10%は貯金に回しなさいということです。
①資本分配率=資本収益率×資本係数の解説
次に、①資本分配率=資本収益率×資本係数という計算式について解説します。
資本係数に関しては前の文章にて解説しましたので、ここでは資本収益率についての解説です。
資本収益率とは、あなたの持っている資産を有効活用して得られる収益のことになります。
例えば、あなたががんばって100万円の貯蓄をしたとしましょう。
この場合、100万円をただ単に持っていても、何の活用法にもなっていません。
運用と言うと語弊がありますが、そのお金に働いてもらって、お金を稼ぎ出すことをしなければいけないよということです。
これは何も「投資をしろ」と言っているのではありません。
こういうことを書くと、株式投資やFX、金投資なんて言う人が大勢いますが、本質を間違えています。
バカとハサミは使いよう
現代社会ではお金が富の象徴になっていますが、それは全くの間違いです。
お金は富の象徴ではなく、そのお金を使って、生活をさらに豊かにしてくれる単なる「道具」です。
よく、モノをたくさん持っている人がいますが、お金をたくさん持っていても、使い方を知らない人のことをバカと言います。
「バカとハサミは使いよう」という慣用句に代表されるように、ハサミをバカに持たせても使い方を知らないので持たせるだけムダ、ないしはバカであっても使い方によってはハサミのように便利なものになるのです。
よく貯金額を自慢する方々はいますが、その人たちは、単にお金を持っているだけで使い方を知らないおバカさんです。
お金という道具を持っているのであれば、その道具をもっと活用しなければいけないということです。
お金の活用とは?
お金の活用とは、友人に出資してそのお金を活用してもらい金利をもらうだとか、何も投資に限りません。
世の中には、資金不足に悩んでいる人たちがたくさんいます。
言い換えれば、あなたのお金を欲している人がたくさんいるのです。
中にはリスクのあるものはありますが、たいていの場合、リスクが低いのにもかかわらず、近年の低金利によって銀行融資が引き出せない人がほとんどです。
そこに着目したのがクラウドファンディングです。
低金利時代とクラウドファンディング
中古のお家を買い取り、それをリフォームして販売する業者は、たいていの場合、現在の低金利ですと銀行融資が取り付けることができません。
なぜなら、金利が1%にも満たない水準で、たった1ヵ月にも満たない貸し出しに銀行がお金を貸すかと言えば貸すわけがないのです。
リスクとリターンの関係で、500万円の融資に対して金利が1%で年間5万円の金利です。
それを3ヵ月で返済した場合、1.25万円の金利しか稼げないとしたら、銀行は貸し倒れのリスクと金利収入のどちらを取るかの話です。
銀行は、500万円の貸し出しに対して1.25万円でしたら、当然のように貸し倒れのリスクを優先します。
なぜなら、1.25万円儲けるために経費をいくらかけるのかの問題だからです。
実質の利益なんてないに等しく、こんな人にはお金を貸さないのです。
資金不足の人は、世の中にたくさんいます。
こういう人たちは、5%程度の金利は誰もお金を貸してくれないのですから、喜んで支払います。
自分なりのアイディアを持って、自分の貯金を運用していくのです。
資本分配率とは?
運用率と資本係数をかけ合わせると、資本分配率というものが算出されます。
資本分配率とは、世の中に1億円というお金が存在するとして、この分配される率です。
1億円のうち、あなたの取り分が10%とすれば1000万円の分配になります。
この分配が大きければ大きいほど、あなたはお金持ちになれるということです。
一見、何の意味のないような数字に見えますが、結局、お金儲けの話というのは、お金持ちにしか来ないという話と一緒なのです。
本当に儲けられる話というのは、確実に出資してくれる人のところに我先に行くことになります。
その中でお金持ちは優良な貸出し先を見つけてそこに投資する、それが余計にお金持ちに多くのお金が集まる効果になるのです。
人気が人気を呼ぶ世の中
よく「人気が人気を呼ぶ」という慣用句を耳にしますが、人気のある人は、より一層人気者になるということです。
お笑いで実力のある人がM1で優勝したら、さらに人気が出て収入が増えるのと一緒です。
つまり、もともと人気と実力がある人がさらに人気を呼び込み、さらに収入が上がることを意味します。
定理として、お金持ちになるためには、まず貯金をしなさいよ、そしてより有利な条件で安定的にお金を運用しなさいよ、とピケティは言っているのです。
当たり前のことを当たり前にできるか?
こんなの当たり前の話じゃないか、という人はいると思います。
でも、できないから貧乏で、もっとお金が欲しいと思っているのでしょう。
やれないから、あなたの望むお金が持てないだけの話です。
その前に貯金をしてお金を貯めなさいよ、そして運用する実力を身に付けなさいよと言っているのです。
お笑い芸人だって、人を笑わせる技術がなければお金は稼げません。
そういう地道な作業をしていると、持てる人と持たざる者の格差がつくのです。
当たり前のことですが、この当たり前ができないから、あなたはあなたの望む人生を成し遂げられないということに気づけば、人生が楽しくなるでしょう。
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