近年相次ぐ巨大ダイヤモンド採掘!2019年振り返りと2020年予測
現在世界中の鉱山で採掘されるダイヤモンドは年間1億4000万カラット以上。
しかしその大部分は工業用ダイヤとして消費され、ジュエリーとして生まれ変われる原石はわずか20%以下に過ぎないのです。
さらに大粒の石(5カラット以上)ともなると、その取引価格はうなぎのぼり。
非常に高額、そして必ず買い手がつく巨大ダイヤは、採掘されるや否や世界中にニュースが配信されます。
ここでは2019年ダイヤモンド採掘状況の振り返りと、2020年以降の予測についてまとめました。
存在感を増す合成ダイヤに脅威!2020年以降天然ダイヤ需要は危うい?
合成ダイヤが台頭してきたことは、天然ダイヤマーケットにとっては大いに気になるところです。
宝飾市場においては「合成ダイヤ(ラボグロウンダイヤモンド 人工ダイヤ)」を使用したジュエリーを人気ブランドが一斉に発表。
サスティナブルでエシカルなダイヤモンドを求める傾向が強い若い世代を中心に好調な売れ行きを示しています。
また多くのダイヤモンド鉱脈は平均して2~30年ほどで枯渇します。
たとえば世界のピンクダイヤのほとんどを採掘してきたオーストラリアのアーガイル鉱山は、約30年間の採掘を経て2020年後半に閉山が決定しました(https://www.riotinto.com/sustainability/closure)。
このように天然ダイヤ市場にとっては厳しくも寂しいニュースが目立つ昨今、
- ダイヤモンド採掘企業の事業撤退がはじまるのでは?
- ダイヤモンドは枯渇するのではないか?
という悲観的な見方をする専門家もいます。
しかしその一方で採掘方法の向上や地質学者との連携などによって、ダイヤモンド原石の生産効率は大きく向上しています。
ロシアやカナダのほか、これまで目立ったダイヤモンド生産がなかった中国などにも有望な鉱脈も次々と見出されています。
また宝飾マーケットにおける絶対的なルールとして、どんなに大粒の合成ダイヤが登場しようとも、天然ダイヤモンドの敗北はありえないことを忘れてはいけません。
実験室で培養された合成ダイヤの価格が、地中深くの坑道から採掘された天然ダイヤモンドの価格を上回ることができる可能性はゼロなのです。
何億年何十億年の時を経て生成されたダイヤモンドは、今後も人々の憧れの的であり続けることでしょう。
決して失われない大粒天然ダイヤモンドの存在感
希にみる巨大ダイヤの当たり年だった2018年に続き、2019年もまたロシアやボツワナなどで巨大ダイヤ採掘のニュースが相次ぎました。
サザビーズ、クリスティーズの2大オークション、香港やドバイで開かれるミネラルショーでは数10から数100カラットに及ぶ巨大ダイヤ豪華なダイヤジュエリーが次々と売りさばかれています。
しかも近年は次々と巨大ダイヤが採掘されており、カットが完了しオークションやマーケットへの登場する日を待ち構えるジュエリーブランドや大富豪は引きも切りません。
では実際に2019年にはどのような巨大ダイヤモンドが採掘されたのでしょうか?
次章では特に話題となった原石を厳選してリストアップしてみました。
2019年に発見された巨大ダイヤモンド!
世界最大の鑑定機関GIAが認めるように2018年は巨大ダイヤの当たり年でした。
イギリスのジェムダイヤモンズがレツェング鉱山(アフリカ南部のレソト王国)で採掘した無色透明(!)の910カラット、カナダのドミニオンダイヤモンドマインズがダイアヴィク鉱山で552カラットのイエローダイヤモンド、など枚挙にいとまがありません。
そして続く2019年も続々と巨大ダイヤ発見のニュースが相次ぎました。
ここでは同年に採掘された代表的な大粒ダイヤモンドをご紹介します。
190.77カラットのカラーレスダイヤ(ロシアアルロサ社)
ロシアのサハ共和国を拠点とするロシア有数の大企業「アルロサ」が190.77カラットのダイヤモンド原石の採掘に成功しました。
シベリアの凍てつく大地で発見された190.77カラットは無色透明のパーフェクトストーン。
カット後にどれほど輝きを増すか期待が集まっています。
アルロサ社ではバレンタインデー直前に発見された65.7カラットのハート型のダイヤ、マトリョーシカのように入れ子構造を持つダイヤなど、話題となった原石を多く産出しています。
20.08カラットのブルーダイヤ(イギリスペトラダイヤモンド社)
Petra Sells 20.08ct Blue Diamond for $14.9M
http://www.idexonline.com/FullArticle?Id=45356
ペトラダイアモンドが世界最大のダイヤモンド(3106カラット!)で知られる南アフリカ共和国カリナン鉱山で20.08カラットのブルーダイヤを採掘しました。
大粒ダイヤモンド、ブルーはじめファンシーカラーダイヤモンド採掘ニュースに事欠かないカリナン鉱山は今後も注目したい存在です。
1758カラットの世界2番目の巨大ダイヤ(カナダ ルカラダイヤモンド)
Lucara recovers record 1,758 carat diamond from Karowe
http://www.idexonline.com/FullArticle?Id=44770
アフリカのボツワナ共和国のカロウェ鉱山で世界2番目の大きさとなる1758カラットのダイヤモンド原石が採掘されました。
採掘企業であるルカラダイヤモンドによる一般公募により「希少な発見 Rare Find」を意味する「セロウェ」と命名されました。
カロウェ鉱山では2015年にも1109カラットの「レセディ・ラ・ロナ」が採掘されています。
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エンゲージリングなどのブライダルシーンはもちろん、普段身につけるジュエリーにもナンバーワンの人気を誇るダイヤモンド。
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ダイヤモンドの最新買取情報
現在海外から日本の中古ダイヤに注目が集まっていることをご存知でしょうか。
バブル期に売れに売れたダイヤモンドジュエリーが持ち主の高齢化などにより中古市場に出回るようになりました。
これらのダイヤモンドを手に入れようと香港、中国、イスラエルを筆頭に敏腕バイヤーたちが続々と日本に集まっています。
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リファスタが買い取ったダイヤモンドの一例をご紹介します。
その他、ダイヤモンドの買取価格やシミュレーションツールのご利用はこちらからできます。
2020年以降も続くか?巨大ダイヤモンド採掘に高まる期待
トランプ政権の動向、相次ぐ天災など2020年以降も世界経済の行方を占うことは困難な時期が続くでしょう。
しかしそんな時期だからこそ確かな資産価値を持つ天然ダイヤモンドは人々の大きなよりどころとなってくれる存在です。
稀少価値が高い巨大ダイヤやファンシーカラーダイヤ、歴史的背景を持つダイヤがオークションにおいて予想価格をはるかに超える高額落札が相次ぐのもそのあらわれといえます。
そして2020年以降においても、インドや中国の富裕層増加、発展途上国の経済改善による可処分所得増加などにより、ダイヤモンドジュエリーの需要はますます増加することが期待できます。
1カラット以下の小粒ダイヤの需要も堅調ですが、彼らの本命は可能な限り大粒の石をあしらったダイヤモンドジュエリーです。
これらの購買欲の高い顧客からの需要増加を受け、ダイヤモンド採掘企業の技術革新はさらに進むことでしょう。
2018年、2019年に続き、2020年においてもダイヤモンドのニュースがたびたび世界を駆け巡るであろうことは間違いなさそうです。
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