大判小判&古銭の総合カタログ!第15回「万延小判」

万延小判の特徴

参照元:東京大学学術資産等アーカイブズポータル

万延小判は、江戸幕府最後の小判となるメモリアル小判です。

非常にサイズが小さい小判で「雛小判」「新小判」という別名があります。

 

文政小判とおなじく金座が上位の武士や大名に献上した「献上小判」が作成された小判です。

極印に「大」「吉」が打たれているかによって、通常の小判と見分けることができます。

流通時期

1860年(万延元年)

発行枚数

625,050両

おもて面

形状 一般的に「小判形」と広く使われるだ円形

表面 墨書を極印に改める。全体的に打目(ござ目 のし目)が彫られる。

※金の純度を示すために金をたたいて伸ばした。また装飾、偽造防止の意味も含む。

 

極印上下 扇枠に囲まれた五三桐(ごさんのきり)

極印中央 上下に方形枠に囲まれた「光次(花押 明朝体)」の極印 中央に「壹両(=「壱両」)」の極印

極印下部 左下に金座・小判師の験極印(直径8.5~9mmの花押) 左右に吹所棟梁の小験極印1~2個 両替屋の刻印が複数ある場合も

うら面

極印中央 直径11~13mmの「光次(花押 草書体) 」の極印 

極印下部 左下に金座・小判師の験極印 吹所棟梁の小験極印 「保」の打印(大吉など縁起の良い組み合わせの小判は七福小判と呼ばれ人気があった)

※献上小判には意図的に「大」「吉」が打たれており実際の検印とは異なる

万延小判のサイズと重さ

参照元:日銀貨幣博物館

サイズ

縦 35.8~36.5ミリ 横 20.0~23ミリ

※小判は、サイズに多少の差が生じます。

鋳型に流し込んで作るのではなく「金塊をたたいて薄く延ばす → 金の板を一両分の重さに専用のはさみで切る → 小判の形に打ち延ばす」という製法で作られています。

重さ

3.3グラム 前後

万延小判の金の含有量

金の含有率は57%前後

万延小判の歴史的背景

参照元:https://commons.wikimedia.org/

万延小判は、江戸幕府が発行した最後の小判です。

小判流出を防ぐべく登場した安政小判が外圧によって発行中止を余儀なくされた後に登場しました。

あまりにも急速に日本から金が流出した(させたともいえる)事を重く見た、当時の駐日大使ハリスによってなされた提案を受け入れることに。

 

純度を下げずに小判の金重量を下げればいいと考えたハリスの提案は

「小判の金純度を国際水準に近づける。しかし重量を下げる」

というものでした。

そこで天保小判と金純度は同じながら、重量を30%以下にまで下げた小型の小判を作ることが決定したのです。

 

しかし時すでにおそし。

日本から海外に流出した小判の量は、一説によれば何千万両にもたっするといわれています。

遅すぎた不平等条約の条件是正でした。

万延小判の買取相場の目安

過去10年間の万延小判の取引実績を検証してみました!

大手古銭買取店5社の平均取引価格は「15~90万」となっています。

江戸幕府最後に発行された小判である万延小判は、発行量わずか625,050両と極めて希少価値が高い小判です。

 

また「雛小判」の名のとおり手のひらにすっぽり収まるかわいらしさも魅力です。

大判小判マニアなら知っておこう!「15日本の金山がすごい!バリバリ現役の菱刈鉱山」

菱刈鉱山(鹿児島県伊佐市)

現在日本で唯一の現役金山である「菱刈(ひしかり)鉱山」。

鹿児島空港から車で約1時間の場所にあります。

1985年に本格的な掘削がスタートした菱刈鉱山は、現在までに240トン以上の金を産出しています。

異様なほどの純度の高さ!菱刈鉱山の金鉱石

日本で生産される金の90%以上は菱刈鉱山から掘り出されたものです。

菱刈鉱山の金鉱石の最大の特徴はその純度の高さにあります。

菱刈鉱山の金鉱石は1トンあたりの金の含有量は、平均すると約30~40グラム。

 

世界の金山の平均値は1トンあたり3グラムですから

菱刈鉱山の金鉱石は10倍以上もの金を含んでいることになります。

菱刈鉱山の金鉱脈が発見された時期は?

菱刈鉱山は18世紀の中ごろから断続的に試掘されてきたものの本格的な掘削にはいたりませんでした。

また1943年には「金山整備令」により試掘そのものが中止された経緯があります。

再度脚光を浴びたのが住友金属鉱山による掘削スタートのニュースが流れたことです。

 

しかし金融相場の波乱を呼ぶことにもつながりました。

当時株価200円台で推移していた株価が大物相場師であった是川銀蔵の株買い占めによって

1,230円まで高騰しストップ高を連続する仕手戦に発展しました。

2012年に新たな金鉱脈発見!数千億円の価値あり

2012年にはまた新たに有望な鉱脈が発見されました。

菱刈鉱山の坑道は標高265メートルから海抜マイナス50メートルまでの深さがあり、全長は100キロメートルにも及びます。

新たに発見された鉱脈はさらにその下にあり、推定埋蔵量は約30トンが見込まれており数千億円の価値が期待できます。

 

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