シャネルの”ニュートラベルライン”種類とその魅力を徹底解説
「シャネル」は世界中の女性から愛されている王道ブランドです。
1910年に創業者であるガブリエル・シャネルがパリのカンボン通りに帽子の専門店をオープンさせたことからスタートした創業110年を迎えるフランスの老舗メゾンです。
ココの相性で親しまれたガブリエル・シャネルは、時代を先行く斬新で革新的なアイテムを生み出し続けてきました。
プレタポルテや香水もガブリエル・シャネルの代表的な作品ですが、いつの時代も売り上げを牽引してきたのはレザーグッズです。
ガブリエル・シャネルが60年以上も前に発表し、現在も普遍的な人気を誇る「マトラッセチェーンショルダーバッグ」を初め、数々の名作を世に送り出してきました。
21世紀を目前に発売された「トラベルライン」はそれまでのシャネルのバッグとは一線を画したカジュアルなデザインで、リーズナブルなナイロン素材を用いたものでした。
「トラベルライン」は発売からわずか2年後にモデルチェンジをしており、「新・旧トラベルライン」と区別されています。今回は「ニュー(新)トラベルライン」に焦点を当ててご紹介します。
目次
トラベルライン
「ニュートラベルライン」の前身となる「トラベルライン」は1999年に発売されました。
「トラベルライン」が発売される以前のシャネルは、「マトラッセチェーンショルダーバッグ」のようなクラッシックでエレガントなかっちりしたフォルムのバッグが主流でしたが、ミレニアムイヤーを目の前にしてシャネルは全く新しいタイプのナイロン素材のカジュアルなデザインのバッグを発表しました。
ナイロンジャガード素材の「トラベルライン」の登場は従来のシャネルバッグと一線を画していて、話題を集め、瞬く間に大人気となりました。
「トラベルライン」という名前の通り、旅行用の鞄として発表されたこのバッグは、リーズナブルなナイロンジャガード素材を用いており、マトラッセのような白い格子柄がボディにプリントされています。
「トラベルライン」のカラー展開はシャネルのブランドカラーである黒一色のみです。
「トラベルライン」が発売された2年後に「ニュートラベルライン」が発売になったことで廃盤となりました。「ニュートラベルライン」と区別して「旧トラベルライン」と呼ばれることもあります。
「トラベルライン」の人気モデルを以下ご紹介します。
トートMM
- サイズ:H26 cm×W34 cm×D15 cm
- 持ち手:48 cm
「トラベルライン」の一番人気モデルはトートバッグです。一般的なサイズでA4の書類がすっぽりおさまり、間口はフルオープンで出し入れしやすく、通勤や通学に便利です。
「トラベルライン」のトートは低価格で購入することが出来た為、発売されるやいなや女子大生がこぞって通学用バッグとして持ち、その姿が雑誌で取り上げられた為、若い世代を中心に瞬く間に広まりました。
ハンドバッグ
- サイズ:H19 cm×W30 cm×D15 cm
- 持ち手:34 cm
- 重さ:650g
トートバッグに次いで人気のあるハンドバッグは、マチが15㎝もあるのでしっかり荷物を収納することが出来ます。間口はファスナーで開閉することが可能な為、中身の荷物を心配する必要がありません。
カジュアルな素材のバッグですが、女性らしいエレガントなフォルムでトートに次いで人気のモデルです。
ボストンバッグ
- サイズ:H32 cm×W52 cm×D19 cm
- 持ち手:48 cm
- 重量:940g
大容量の荷物を収納できるボストンバッグ。
「トラベルライン」のボストンバッグは、大きさの割には940gと非常に軽量で旅行に最適なアイテムです。
ナイロンジャガード地は耐久性に優れていて、旅先でもがんがん使えますし、ボディが黒なので汚れを気にせず使用することが可能です。
ニュートラベルライン
「ニュートラベルライン」は「トラベルライン」が発表された2年後の2001年に発売されました。斜めだった格子状のラインが縦横になり、ココマークがボディにちりばめられたキュートでカジュアルなデザインが特徴です。
また、「旧トラベルライン」と異なる点は、持ち手のハンドルがレザーであること。ハンドルがレザーになったことで、よりシャネルらしい高級感を感じ取れるようになりました。
また、「トラベルライン」ではブラック一色でしたが、「ニュートラベルライン」ではピンクやイエロー、レッド、ベージュなどのカラフルな色が登場しました。
残念ながら2010年に廃盤となりましたが、そのアイコニックなデザインと使い勝手の良さで今でも根強い人気を誇っています。
トート
- サイズ:H26 cm×W34 cm×D14 cm
- 持ち手:46 cm
「ニュートラベルライン」の中でも一番人気はトートバッグです。
マチがあり、大容量収納できるのにシャネルらしいエレガントさを残したトートバッグは気軽に持つことができる点が人気です。
ボディはナイロンジャガード、ハンドルはレザーを用いています。
サイズ展開はPM、MM、GM、TGMの4種類です。サイズの大きなGM、TGMサイズに関してはファスナーで開閉することが可能なので旅行にも最適です。
チェーンショルダー
- サイズ:H13cm×W26.5cm×D4cm
- 持ち手:70cm
マトラッセで定番となったチョコバーモデルは、「ニュートラベルライン」でも展開しています。
チョコバーモデルはその名の通り、板チョコレートから着想を得てデザインされています。
マトラッセと同様の格子状の模様ですが、縦横に模様がプリントされている点が異なり、マトラッセのふっくらした質感と比べるとかっちりとした質感になっています。
バックパック
- サイズ:H23 cm×W25 cm×D8 cm
- ショルダー:41 cm~79cm
小振りなサイズが可愛らしいバックパックは背負うことも、ボディ上部の持ち手で持つことも可能な2WAY仕様です。
近年、バックパックの人気が再燃していることにより、「ニュートラベルライン」のバックパックにも人気が集まってきています。
「ニュートラベルライン」のバックパックは生産数が少なく、レアな製品の為、中古市場で高値で取引されています。
バニティ
- サイズ:H10 cm×W23 cm×D15 cm
- 持ち手:33 cm
バニティバッグは化粧品を収納して持ち歩くためにデザインされたバッグですが、「ニュートラベルライン」のバニティは小振りながらも収納力があるため、ハンドバッグとして持つことも可能です。
ボディ上部の半円形のファスナーで開閉出来、化粧品を出し入れしやすいデザインが特徴です。
ニュートラベルラインの中古市場
すでに廃盤となっている「ニュートラベルライン」は、中古市場において一定の流通量があり取引されている製品です。
現在でもニュートラベルラインは人気
「ニュートラベルライン」に限りませんが、シャネルの製品は熱狂的なファンが世界中に存在する為、古くなって傷がついて汚れてしまっていても買取してもらうことが可能です。
「ニュートラベルライン」はキュートな外観と、シャネル製品の中では比較的、日常使いに最適なカジュアルなデザインが人気で、廃盤となって10年以上経つ今でも一定の需要があります。
「ヴィンテージシャネル」人気の到来
最近では「ヴィンテージシャネル」と呼ばれる昔のシャネルのアイテムを、お洒落で知名度が高い海外セレブや有名人がこぞって持ち、その姿がSNSで全世界に拡散されたことで若い女性の間でシャネル人気が加熱しています。
ロゴを強調した派手目なデザインが好まれる傾向にあり、バッグだけでなく、アクセサリーや時計に至るまでシャネルのヴィンテージアイテムが注目されています。
「ヴィンテージシャネル」人気に付随して「ニュートラベルライン」にも人気が集まってきています。
買取価格
人気はやはりシャネルのブランドカラーであるブラックが一番人気で買取相場が高くなる傾向にありますが、春や夏場はカラフルなカラーの需要が高まる為、季節によって買取価格は変動します。
また、定番トートの中でもPMサイズとMMサイズの需要が高く、人気があります。
「ニュートラベルライン」のトートMMサイズでAランク(状態の良い綺麗な中古品)の場合、買取価格はおよそ21,000円〜38,000円です。
また、「ニュートラベルライン」のチェーンショルダーバッグのAランクですと、15,000円〜28,000円です。
年式や状態にもよりますが定価が約十数万円だったのに対して、高額の査定が期待出来ます。
新・旧トラベルライン共通の特徴
「新・旧トラベルライン」どちらにも共通する特徴があります。
価格の安さ
「新・旧トラベルライン」は、それまでの上質で重厚感のある革製品が主流だったシャネル製品の中では、低価格で購入しやすいです。人気のトートMMサイズの定価は約11万円です。
安価なナイロンジャガード地を使用することで、エントリープライスを実現しました。
価格が安い為、若い世代も購入しやすく、人気が広まりました。
軽さ
大容量の荷物が入るのに、軽量な点が特徴です。
ナイロンジャガードは素材がナイロンなので、革製品に比べて極めて軽量です。
また、革と違って折りたたむことが可能なので、旅行の際にトランクケースに折り畳んで収納して持ち運ぶことも可能です。
軽さと機能性の高さが特徴の「新・旧トラベルライン」は旅行に持っていくのに最適なバッグです。
メンテナンス
製品を長年愛用していると、修理が必要になる場合があります。
「新・旧トラベルライン」は長年愛用すると、ファスナーの不具合や持ち手にヒビや切れが見受けられたり、内装の劣化、四つ角が傷ついてパイピングの芯が飛び出してしまう、ナイロンジャガード地が黒ずんでくる等の経年劣化がみられます。
ナイロンジャガード地は革製品と違って、高級ブランド専門のクリーニング店でもクリーニングしてもらうことが可能ですが、メンテナンスが必要になった場合は、シャネルの直営店に持ち込むことをおすすめします。購入した証明がなくてもシャネルの本物の製品であれば修理してもらうことが可能です。
また、保管時に箱に入れたままにするとバッグ本体が湿気を含んでしまう為、専用の布袋に入れて風通しの良いところで保管することをおすすめします。
ニュートラベルラインを持つおすすめの場面
「ニュートラベルライン」を持つのにおすすめの場面をご紹介します。
アウトドアに
「ニュートラベルライン」はナイロンジャガード地の為、革のバッグと違って多少雑に扱っても傷がつかないというメリットがあります。
長時間持ち歩いても、バッグ本体が軽量な為ストレスにならず、活動的な1日にぴったりです。
コーディネイトに合わせてカラフルな「ニュートラベルライン」のバッグを持つと気分が上がり、楽しく過ごせそうですね。
旅行に
「ニュートラベルライン」はその名の通り、旅行に最適なバッグです。
軽量で折りたたむことが可能なので、スーツケースに入れ込んで持ち運びするのもおすすめです。
軽量で丈夫なナイロンジャガード素材の為、旅先でつい雑に扱ってしまっても平気ですし、何よりシャネルのバッグを持てばお洒落なので気分が上がり、素敵な旅になることは間違いないです。
通勤や通学に
「ニュートラベルライン」は丈夫で軽い素材で作られている為、毎日使う日常バッグとして最適です。その為、通勤や通学用のバッグとして人気があります。
通勤や通学にはMMサイズのトートが最も人気があり、重たい書類や教科書を収納してもバッグ本体が軽量なので、それほどまでに重さを感じません。
通学のカジュアルなスタイルにはカラフルな「ニュートラベルライン」、通勤には大人っぽいブラックを選ぶことをおすすめします。
まとめ
「ニュートラベルライン」の魅力やバリエーションについてご紹介しました。
「新・旧トラベルライン」は、20世紀に発売されたシャネルのバッグと違って、カジュアルなスタイルに合わせて持てる点が魅力で、20代前半の若い世代も購入しやすい価格設定だった為、シャネル人気はさらに加速しました。
現在では廃盤となりましたが、その人気は根強く、中古市場でも頻繁に取引されています。
ご自宅に眠っているシャネルアイテムがあれば、復刻アイテムの人気が再燃している今、もう一度活躍させてみては如何でしょうか。