「ダイアナモデル」と「パリ限定」ヴィンテージシャネルの人気アイテムとは
数あるブランドの中でも、お洒落な女性から絶大な人気を集めるシャネル。
シャネルは創業者ココ・シャネルが1910年にパリのカンボン通りに帽子専門のブティックをオープンさせて以来、数々の名品を世に送り出し続けています。
ココ・シャネルは、孤児から一代でシャネルブランドの地位を築き上げました。生涯独身で自由奔放であった彼女のDNAを受け継ぎながらブランドを再構築したカール・ラガーフェルド。
シャネルはこの2人のデザイナーの存在によって成り立っています。
今回は2人のデザイナーにより考案された年代物のアイテム、別名「ヴィンテージシャネル」に注目してご紹介したいと思います。
目次
ヴィンテージブーム到来
数年前より、ファッション業界において年代物のブランド品をあえて持つヴィンテージブームが到来しています。
海外セレブや、モデル、著名人がヴィンテージアイテムをこぞって持ち始めて、それに影響された世の若い女性がヴィンテージアイテムを持った姿をSNSで拡散。瞬く間に空前のヴィンテージブームが起こりました。
中でもそのブームを牽引しているのは外でもないシャネルです。
シャネルのアイテムはデザインが普遍的で全く古さを感じさせないこと、品質が良く丈夫で長持ちすること、いつの時代も絶大な人気を誇ることから、今ヴィンテージシャネルのアイテムに注目が集まっています。
ヴィンテージシャネルが今人気の理由
シャネルの人気を不動のものとしたカール・ラガーフェルドがアーティスティック・ディレクターに就任したのは1983年。
当時はバブル真っ只中の好景気な時代で、ブランドロゴを主張したエッジィの効いた華やかなシャネルのアイテムは世の女性のニーズにマッチしました。
その後、バブル時代のファッションは時代遅れとされますが、ここ数年、30年前のファッションの再流行と共に当時の華やかなファッションに注目が集まっています。
ルイ・ヴィトンやディオール、グッチなどの一流ブランドからも復刻版アイテムが発売されたり、ロゴを前面に主張したアイテムが発売されていることからもバブル時代のファッションの再流行が見て取れます。
ブランドロゴを主張した攻めたスタイルの再流行と、派手なデザインを好む中国人の爆買いを背景に、年代物のヴィンテージシャネルのアイテムが注目されるようになりました。
ヴィンテージの定義
一般的にはヴィンテージと定義されるには製造された時から30年以上経過している製品を指しますが、ヴィンテージシャネルは2000年以前に製造・販売された製品のことをいいます。
製造から100年を超えた製品に関しては、アンティークと呼ばれています。
しかし、ヴィンテージなのかアンティークなのかは、明確な定義はありません。
シリアルナンバー
シャネルのアイテムには付属品にギャランティカードがついていて、そこに記載されているシリアルNOから製造年数を読み取ることが可能です。
ヴィンテージの定義は曖昧ですが、製造された年がわかればヴィンテージシャネルか否かをある程度判断することが可能です。
ヴィンテージシャネルと定義されるのは2000年以前のアイテムですので、シリアルNOが7桁で4より小さい数字で始まるアイテムはヴィンテージシャネルということになります。
シリアルNOは同じアイテムでも数字は一つ一つ異なり、新しく製造されるにつれ数字が大きくなる為、数字が小さい=年式が古いと判断することが可能です。
下記は2020年までのシリアルナンバー一覧です。おおよその目安として参考になさってください。
【7桁のシリアルナンバー】
1985年〜1990年 | 0****** |
1990年〜1992年 | 1****** |
1992年〜1993年 | 2****** |
1995年〜1997年 | 3****** |
1997年〜2000年 | 4****** |
2000年〜2001年 | 5******〜6****** |
2001年〜2003年 | 7****** |
2003年〜2004年 | 8****** |
2004年〜2005年 | 9****** |
【8桁のシリアルナンバー】
2005年〜2006年 | 10****** |
2006年〜2008年 | 11****** |
2008年〜2009年 | 12****** |
2009年〜2010年 | 13****** |
2010年〜2011年 | 14****** |
2012年 | 15****** |
2012年〜2013年 | 16****** |
2013年〜2014年 | 18******〜19****** |
2015年 | 20******〜21****** |
2016年 | 21******〜22****** |
2017年 | 23****** |
2018年 | 24******〜26****** |
2019年 | 26******〜28****** |
2020年 | 29****** |
ヴィンテージのマトラッセチェーンバッグ
ヴィンテージシャネルと定義されるアイテムはバッグやコスチュームジュエリー、時計、プレタポルテと様々です。
中でもマトラッセのチェーンバッグはヴィンテージシャネルを代表するアイテムとして絶大な人気を誇ります。
ヴィンテージシャネルの中でも、特に人気が高く、中古市場で高額で取引されているマトラッセチェーンバッグの「ダイアナモデル」とパリの本店で販売された希少性の高い「パリ限定」をご紹介します。
「ダイアナモデル」のマトラッセ
ダイアナ妃といえば、その美しさと洗練されたスタイルでイギリス皇太子妃としての人気だけでなく、ファッションのアイコン的な存在でした。
そんなダイアナ妃が初めて着用を許された外国のブランドがパリのオートクチュール界で一流と知られたシャネルでした。
1988年、フランス訪問の際にフランスへの敬意を込めてシャネルを着用。赤いコートにシャネル社から送られたマトラッセのチェーンバッグを身につけていました。
ダイアナ妃が愛用したこのバッグは「ダイアナモデル」と呼ばれ、人気に火がつきます。
ちなみに「ダイアナ」という名前は正式名称ではなく、ダイアナ妃が愛用していたことで通称「ダイアナモデル」と呼ばれるようになりました。
ダイアナ妃が人気の火付け役となったブランドバッグで外せないのはディーオールの名品「レディディオール」です。
1995年にフランスのシラク大統領夫人からプレゼントされたカナージュ模様のバッグを好んで愛用していたことから、「レディディオール」と正式に改名され現在でもその人気は衰えていません。
ダイアナ妃はファッションアイコン的な存在として20世紀で最も影響力のあった人物の一人として、その装いは常に注目の的で世界中の女性の憧れでした。
そんなダイアナ妃が愛用していたことで絶大な人気誇った「ダイアナモデル」のマトラッセは、現在では廃盤となり人気は一時衰えました。
しかしここ最近、変わらぬダイアナ妃の影響力とヴィンテージシャネルブームが到来したことで、じわじわと人気が復活しています。
現在ではクラシックチェーンバッグに次いで人気のアイテムとなり、中古市場において高値で取引されています。
「ダイアナモデル」のマトラッセの仕様
「ダイアナモデル」のマトラッセは定番のクラシックチェーンバッグの仕様と異なります。
デザイン
ダイアナモデルの最大の特徴はボディはマトラッセ(格子状)で、サークル状に縁取られているところです。
非常に上品な印象の「ダイアナモデル」のマトラッセですが、シングルフラップの為、物の出し入れがスムーズで使い勝手が良いです。
また、シングルチェーンの為、よりシンプルで洗練された外観も特徴の一つです。
サイズ
「ダイアナモデル」は2サイズの展開です。
22㎝モデルと(幅約22㎝・高さ約15㎝・奥行き約7㎝)25㎝モデル(幅約25㎝×高さ約15㎝・奥行き約 7㎝)の2種類です。
「ダイアナモデル」マトラッセの中古市場
「ダイアナモデル」は1985年から1994年までの製造が確認されていますが、現在は廃盤となっています。
廃盤となったシャネルバッグは、入手困難の為、中古市場では思わぬ高額で取引されています。
「ダイアナモデル」のマトラッセチェーンバッグは、以前はそこまでの人気はありませんでしたがヴィンテージシャネルブームを背景に、徐々に相場が上がり、2020年現在、クラッシックショルダーバッグの次に人気のあるモデルになりました。
商品の状態が良ければ、約220,000円〜329,000円の価格で取引きされていて、購入価格を上回る高額買取が期待できます。
「ダイアナモデル」おすすめの装い
ダイアナ妃が愛用した「ダイアナモデル」のマトラッセチェーンバッグを合わせたおすすめの装いをご紹介します。
綺麗目なカジュアルスタイルに
通称「ダイアナモデル」なだけあって、その外観は定番のマトラッセチェーンバッグに比べると改まった印象です。
このバッグは、若い女性の間で流行っているカジュアル度の高い、Tシャツにスニーカーといった装いよりも綺麗めなカジュアルスタイルに良く合います。
デニムスタイルにヒールといった綺麗めカジュアルな装いに「ダイアナモデル」のマトラッセを持つと、ワンランク上の装いに様変わりするのでおすすめです。
フォーマルな装い
ダイアナ皇太子妃が愛用していたバッグなだけあって、フォーマルな場面にぴったりのバッグです。
フラップが縁取られていて控えめな印象なので、どんなシーンでも活躍させることが出来ます。
シャネルスーツのような女性らしい、スカートスーツに合わせて持ってみては如何でしょうか。
「パリ限定」のマトラッセ
パリ本店限定で販売されたマトラッセチェーンバッグを「パリ限定」と呼びます。
世界中のシャネルブティックの中でも唯一本店であるパリのカンボン通り店でしか手に入らず、現在では廃盤となっている為、希少性の高いヴィンテージアイテムです。
その外観は定番のマトラッセチェーンバッグとほぼ同じで、クラッシックでエレガントです。
シャネルロゴがシルバーとゴールドのコンビであることが最大の特徴で、ココマークを見れば「パリ限定」のマトラッセとすぐにわかります。
「パリ限定」マトラッセの仕様
定番のマトラッセチェーンバッグの場合、クラスプ部分のココマークはシルバーかゴールドの一色ですが、パリ限定の留め具は異なります。
パリ限定のマトラッセはクラスプ部分のココマークがゴールドとシルバーのバイカラーです。
また、先にご紹介しました「ダイアナモデル」同様、フラップ部分の縁が、マトラッセではなく縁取られていて、内装はダブルフラップとなっており、荷物の取り出しの際に安心感がある作りになっています。
「パリ限定」マトラッセの中古市場
パリ限定で廃盤だから超希少というわけでもなく、中古市場では幅広く流通しています。
その為、「ダイアナモデル」ほどの人気はありません。定番のマトラッセより少し低い価格で取引されています。
それでもヴィンテージシャネル人気のため、購入価格からは想像できない高額買取が期待出来ます。
「パリ限定」のマトラッセおすすめの装い
ココマークを見れば「パリ限定」と一眼でわかるマトラッセチェーンバッグのおすすめの装いをご紹介します。
個性的なカジュアル
ヴィンテージシャネルの中でも希少性の高い「パリ限定」モデルは、個性的でお洒落な装いの仕上げに持つとコーディネイトのポイントになります。
シルバーとゴールドのコンビのココマークのお陰で、どの色目のアクセサリーと合わせても相性が良いですし、お洋服のカラーも色を選びません。
個性的なお洒落な装いに持ちたい「パリ限定」バッグは、デザイン性の高いブラウスやジャケット、デニムなどのカジュアルスタイルに合わせてみては如何でしょうか。
エレガントに
フラップ部分が縁取りされている「パリ限定」モデルは、定番モデルと比べてよりクラシックな印象です。
フォーマルな場面にも大活躍することは間違いありません。
パンツのスーツスタイルに合わせて、クールな印象でコーディネイトするのもおすすめです。
まとめ
ヴィンテージシャネルと定義される2つのマトラッセチェーンバッグをご紹介しました。
「ダイアナモデル」も「パリ限定」もすでに廃盤となっており、希少性の高いアイテムであることに間違いありません。
そのシャネルらしいエレガントなデザインと質の良さを理由に、ヴィンテージシャネルの希少アイテムとして絶大な人気があります。
定番とは違った、個性的なお洒落を完成させてくれる限定アイテムに出会う機会があれば、是非購入を検討してみては如何でしょうか。