エルメスのバーキンの特徴と魅力を徹底解説!購入する方法は?
「エルメス」の「バーキン」といえば、世界中の著名人やセレブが愛用している女性が最も憧れる最上級のバッグです。
その人気ぶり故に入手することが困難なことで知られています。
何故「バーキン」がこれほどまでに人気があるのかを誕生の歴史、特徴、魅力に紐付けて解説したいと思います。
目次
バーキンの誕生
「バーキン」の誕生は1984年のことなので創業から180年以上の長い歴史のある「エルメス」の中では、どちらかというと最近誕生したバッグです。
ジェーン・バーキン
「バーキン」は1981年にイギリス人女優ジェーン・バーキンと当時の「エルメス」の社長であったジャン・ルイ・デュマが偶然にも飛行機で乗り合わせて出会ったことがきっかけです。
パリからロンドンまでの短時間のフライトでしたが、隣りに座った二人は意気投合しました。
ジェーン・バーキンはバスケットに大量の荷物をはみ出るほど詰め込んでおり、その様子を見たジャン・ルイ・デュマが彼女の為に大容量の荷物を収納できるバッグの製作を申し出ました。
この出会いがきっかけとなり、「エルメス」の代名詞となる頑丈で実用性とエレガントなデザインを併せ持つバッグが誕生しました。
ジェーン・バーキンの為に作られたそのバッグは、彼女の名前にちなんで「バーキン」と名付けられました。
バーキンの前身オータクロワ
ジャン・ルイ・デュマがジェーン・バーキンと出会って彼女の為に理想のバッグを考案して誕生した「バーキン」には、実はベースとなるバッグが存在しました。
「バーキン」の前身は「オータクロア」というバッグです。
「オータクロア」は1892年に誕生したバッグで、乗馬する際に椅子の代わりになる「鞍」という馬具を収納する為に作られました。それ故に、非常に耐久性に優れていて大容量収納することが可能だったことから、荷物を収納することを目的とした「バーキン」に進化した理由が頷けます。「エルメス」が馬具を収納するバッグとして初めて一般向けに作ったのもこの「オータクロア」なんです。
現在でも人気を誇る「オータクロア」ですが、「バーキン」と比べて縦方向に長く、ひとまわり大きいサイズ感が特徴です。
今や世界で一番人気のあるバッグと言っても過言ではない「バーキン」は「オータクロア」を原型にしてデザインされ、より女性のニーズに合わせて実用的に改良されて誕生しました。伝統的な「オータクロア」が無ければ、今の「バーキン」は存在しませんでした。
バーキンの特徴
「エルメス」のシンボル的な存在の「バーキン」。「バーキン」はどのような特徴を持ったバッグなのでしょうか。
収納力の高さ
「バーキン」の魅力はそのエレガントなデザインだけでなはく、収納力の高さにもあります。
荷物をたくさん詰め込めるように、内装には仕切りをなくしました。バッグの内側の前面にはオープンポケットがあるのですぐに取り出しやすいように携帯電話を、背面にはファスナー付きのポケットがあるのでそこには鍵などの貴重品を収納できます。
バッグに荷物を無造作にたくさん詰め込んでも、整理整頓が出来る収納力の高さと、バッグの形が荷物の重さを受けても変わらないかっちりとしたフォルムを維持できる耐久性が魅力です。
豊富なサイズバリエーション
「バーキン」のサイズは小ぶりで可愛らしい25㎝から、男性に人気の超希少の50㎝のビッグサイズまで展開しています。
小ぶりで女性らしい25㎝・30㎝
日本で人気があるのは最小サイズの25㎝と、「ジャパニーズバーキン」と呼ばれる30㎝です。
25㎝の「バーキン」は、横25㎝×縦21㎝×幅13㎝です。小ぶりでありながら携帯電話や長財布もすっぽりと収納でき、さらに小さめのポーチでしたら難なく収納することができます。
30㎝の「バーキン」は、横30㎝×縦22㎝×幅16㎝です。見た目はコンパクトですが25㎝よりもひとまわり大きくなる分、タブレットぐらいなら収納できるだけの容量があります。日本人の体格に最も合うサイズ感で人気が高い為、別名「ジャパニーズバーキン」と呼ばれています。
25㎝と30㎝は見た目の可愛らしさ、エレガントさが魅力です。普段使いにも、パーティーシーンに持つのにも最適で多くの女性から支持されています。また、25㎝と30㎝は中古市場でも高値で取引される傾向にあります。
世界で最も人気が高い35㎝
世界中で最も人気が高いサイズは35㎝です。35㎝の「バーキン」のサイズは、横35㎝×縦27㎝×幅18㎝です。
35㎝は収納力が抜群で、貴重品はもちろん、ノートパソコンやB5サイズの書類や大きめのポーチも軽々収納できるだけの容量があります。
非常に使い勝手のよいサイズで、お出かけの場面にエレガントに持つことも出来ますし、ビジネスシーンにも活躍します。
男女共に人気が高い40㎝
40㎝の「バーキン」は横40㎝×縦29㎝×幅21㎝です、
「エルメス」でジェーン・バーキンの為に作られた最初の「バーキン」は40㎝でした。
日本の直営店で取扱のある最大のサイズが40㎝です。
大容量の荷物を収納することが可能な40㎝は、マザーズバッグとして支持されていますし、1泊分の荷物なら収納できるサイズなので旅行用バッグとしてもおすすめです。
超希少サイズ45㎝以上
日本の国内直営店では展開のない45㎝以上の「バーキン」は非常にレアで希少性が高く、隠れた人気を誇ります。
ちなみにサイズは45㎝で横45㎝×縦35㎝×幅23㎝、50㎝で横50㎝×縦40㎝×幅25㎝です。
「バーキン」の45㎝以上は底鋲が4つではなく6つあり、持ち手も通常のハンドルと、ロングショルダーのタイプがあります。
大容量の荷物を収納することが可能な45㎝以上の「バーキン」は、女性が普段持ちするには大きすぎて不便ですが、旅行用バッグとして使うこともできますし、そのワイルドな外観と希少性の高さ故に男性から絶大な人気を誇ります。
ビッグサイズのバーキンは、別名「メンズバーキン」と称されています。
豊富な素材のバリエーション
「バーキン」はサイズ展開が豊富なだけでなく、素材もバリエーションが多数展開していてその種類はなんと約20種類。
「バーキン」の素材の中でも代表的な4種類の牛革をご紹介します。
トゴ
トゴは「バーキン」だけでなく、「エルメス」のバッグ類によく使われる雄仔牛の革です。
「エルメス」の「バーキン」で最も人気の高い素材がトゴで、傷がつきにくく型崩れしにくい素材の為、ファーストバーキンとして選ばれることが多いです。
後述しますトリヨンに比べると少しシボが細かめで深く、指で触ると凹凸が感じられます。また、ところどころうっすら血筋が見えるのも特徴です。シボの細かさは個体差があり、大きめだったり小さめだったり様々ですし、血筋もあったりなかったりするので同じトゴの「バーキン」でも表情が一つ一つ異なります。
トリヨンクレマンス
トリヨンクレマンスは雄牛の革で、「エルメス」のバッグ類やお財布、小物などに使用されています。
一見、トゴによく似ていますが、トゴと比べると少し柔らかい質感が特徴です。長年使用していると、型崩れが起こりやすいので重い荷物を入れすぎないよう注意が必要です。シボはトゴに比べると、少し大きめで浅く、トゴに見られる血筋がなく美しい革が特徴です。
重さはヴォーエプソンやトゴに比べると重く、重厚感があります。
ヴォーエプソン
ヴォーエプソンは雄仔牛の革に細かいシボを型押しして加工を施した素材です。
質感は張りがあって固めなので型崩れしにくく、かっちりとしたフォルムなのでフォーマルな場面にもぴったりです。革本来の柔らかさを感じたい場合はエプソンよりもトゴやトリヨンがおすすめですが、「バーキン」の数ある素材の中でも最も軽くて型崩れしにくく、さらに水に濡れても強くて傷がつきにくいことから非常に扱いやすい素材といえます。
ヴォーエプソンは耐久性の強さから、「エルメス」のバッグだけでなく、財布や小物類にも多様されています。
前述したトゴに見られる血筋は一切なく、シボはプレス加工で施されているので均一で美しい外観が魅力です。
ヴォースイフト
ヴォースイフトは雄仔牛の革で、「エルメス」のバッグや財布、小物類に使用されています。
ヴォースイフトは、とにかく発色が良く鮮やかなカラーが特徴です。質感は、特殊な機械でなめされていてシボは非常に細かく、しなやかで吸い付くような手触りで、程よい弾力性を持ちます。
型押しされている固い質感のヴォーエプソンとは対極的で、スムースな肌触りのヴォースイフトは傷がつきやすい点がデメリットとして挙げられますが、その発色の良さと美しい革の質感が非常に魅力的な素材です。
バーキンが入手困難な理由
「バーキン」は、「エルメス」を代表するシンボル的な存在で誕生から40年近く経ちますが、外観デザインは変更されていないことから普遍的な価値があります。
ハンドバッグとして最上級の素材を用いて、最高の技術を持った限られた職人により一つ一つ丁寧に頑丈に作り上げられているので完成度の高い製品であることに加えて、生産数が限られている為、その価値は「バーキン」の人気と比例して上がる一方です。
「バーキン」を欲しいと思う顧客のニーズに対して供給が全く追いついておらず、店頭に入荷することが極めて稀です。なので、直営店で購入することが出来るのは限られた顧客だけで、一般人はよっぽど運が良くなければ購入することは叶いません。
こういった事態がますます「バーキン」の希少価値を高めているのです。
バーキンを購入する方法
「バーキン」を購入する方法は、3通りあります。
1つ目は、直営店に足繁く通うこと。店頭に陳列されることがほぼない「バーキン」ですが、足繁く通って運よく手に入れることが出来た方も中にはいます。ただ、運よく入荷したタイミングに来店しても、販売員が紹介してくれるとは限りません。「エルメス」側も「バーキン」だけ目当てに来店したお客よりも、「エルメス」ブランドが好きなお客に販売したいと考えています。「バーキン」だけを目当てに来店していると思われたら転売目的と疑われてしまうことがあるので、服装や身だしなみ、立居振る舞いは「エルメス」のブランドイメージに合うよう注意する必要があります。
2つ目は、「エルメス」の優良顧客になること。担当の販売員から「エルメス」のバッグだけでなく様々なカテゴリーのアイテムを購入することで優良顧客と認識されれば「バーキン」が入荷のタイミングで優先的に紹介してもらえるようです。特にプレタポルテの販売を強化しているので、プレタポルテの購入実績があれば有利だそうです。
上記でご紹介した2つの方法はあくまで購入できた人の体験談をもとに推測して書いているので、その点はご了承ください。
3つ目の方法は、エルメス専門店またはリセールショップで購入することです。
エルメス専門店だと、品揃えが豊富なので、実物を見て好きなサイズ・カラーから選ぶことが出来ますが、定価よりも高い値段で売られている点がデメリットです。それだけ希少性の高い「バーキン」なので仕方ないことですが、定価の約1.5倍の価格が相場です。
また、中古でも良いから「バーキン」が欲しいという方はリセールショップで探すのもおすすめです。中古の「バーキン」なら状態や年式によりますが手の届く価格で購入することが可能です。ただ、「バーキン」は何度も書きますが非常に人気があり希少性の高いバッグであるのでたとえ中古品だとしても高額になることは否定できません。
まとめ
女性なら誰もが憧れる「バーキン」の特徴とその魅力をご紹介しました。
「バーキン」は「エルメス」がこだわり抜いた最上級の革を用いて、最高の職人の手によって丁寧に作り上げた名品です。
その人気は止まることを知らず、入手することが困難であることからますます価値を高めています。
運よく、自分の好みにマッチする「バーキン」に出会えた時は迷わず購入することをおすすめします。
ステイタス性、デザイン性、質、耐久性どれをとっても申し分がない「バーキン」は、大人の女性の魅力をさらに引き出してくれることに間違いありません。