ファスナーバッグの先駆け!エルメスのボリードを徹底解説します

HERMES

エルメス」は、今や世界に名を馳せる高級レザーグッズブランドとして知られていますが、元はファッション小物ではなく高級馬具を製造して販売していました。1837年に創業者のティエリ・エルメスがパリに馬具の製造工房「ティエリ・エルメス」を開業したことが始まりです。

創業した当時は、優れた技術で高級馬具を製造して販売していましたが、馬車から自動車に移動手段が変わる時代背景に伴い、馬車の衰退をいち早く予見し、バッグや革小物を製造するファッションブランドに転身しました。

高級ファッションブランドとしての成功を確固たるものとした名品が、自動車移動での利便性を考えて1923年に考案された「ボリード」だったことはご存知でしょうか。

バーキン」や「ケリー」に次いで人気が高い「ボリード」について、誕生秘話から特徴、魅力をご紹介します。


目次

ボリードの歴史

Maddie Red / Shutterstock.com

エルメス」は、馬車から車へと移動手段が変化する時代背景に合わせて、車で使う為のバッグを作り出すことを模索しました。

車で荷物を持ち運びする際に、中身の荷物が飛び出ないようにするにはどうしたら良いのか思案した結果、誕生したのがファスナー付きのバッグ「ボリード」でした。


世界で初のファスナー付きバッグ

ボリード」は1923年に世界で初となるファスナー付きバッグとして発売されました。

現代では当たり前となっているファスナー付きバッグですが、世界で初めて考案して製品化したのは他でもない「エルメス」でした。

当時は、ベルトをバッグのフラップに付属する金具に通して留めるバッグが一般的でしたが、それだと防犯性能に欠けていたり、出し入れが手間だったり、車が揺れて荷物が飛び出てしまうなどのデメリットがありました。

当時の「エルメス」の3代目社長エミール・デュマが、第一次世界大戦中にカナダで見た軍用車の幌を留める「万能閉じ具」であるファスナーをみて、バッグにファスナーを採用してより防犯性能に優れた機能的なバッグを作り出すことを思いつきました。

当時、ファスナーは車の幌を留めることに使われることが一般的でした。ファッション製品にファスナーを使うという概念がなかった為、「エルメス」がファスナー付きバッグを発表したことは当時の常識を覆す革新的な出来事でした。

新しいファスナー付きのバッグは、その斬新なデザインと荷物がたくさん収納できて、開口部がきっちり閉じれる機能性の高さで、瞬く間に話題となりました。

スッキリとした斬新なデザインな上に、片手でファスナーを開閉して出し入れできるという手軽さが世の女性達を魅了しました。

ファスナーを輸入してバッグに採用したエルメスの技法を活用して、のちに「シャネル」が世界で初めてファスナー付きのスカートを考案しました。

こうして「エルメス」は「ボリード」の誕生をきっかけに、ファッションにファスナーを取り入れた先駆者として名を馳せるようになり、高級馬具ブランドからファッションブランドとして広く認知されるようになりました。


ボリードの名前の由来

ボリード」は1923年に誕生していますが、1920年頃に全身となる「ブガッティ」という名のファスナー付きバッグがまず作られました。走る宝石と呼ばれるフランスの高級車「ブガッティ」のフロント部分に位置するラジエーターのフォルムとバッグの形状が似通っていたことが命名の由来と言われています。

高級車である「ブガッティ」をそのままバッグの名前に採用した理由は、当時の社長のエミール・デュマが、馬車の時代から自動車の時代の変化を予測して車から名前をとったと言われています。

1923年には「ボリード」に名前が改められました。「ボリード」もまたレーシングカーの名前から由来していて、やはり高級車を連想させるネーミングとなっています。


1982年に復刻

1923年に誕生して以来、世の女性を魅了し、注目を集めた「ボリード」でしたが1950年代には注文生産品となりました。

1982年のコレクションラインとして復刻し、サイズ展開や素材やカラーバリエーションが徐々に増え、現在では「バーキン」「ケリー」に次いで絶大な人気を誇る「エルメス」を代表するモデルとなりました。


ボリードの特徴


半円形のフォルムのバッグの先駆け

ボリード」は収納力が抜群で、半円形の女性らしいフォルムがとてもエレガントで、「エルメス」を代表する「バーキン」や「ケリー」に次いで人気のあるモデルです。丸みを帯びた特徴的な半円形のフォルムは、前述した通りフランスの高級車「ブガッティ」のフロント部分のラジエーターからインスピレーションを受けています。

1923年に発売されると同時に、世界中で大人気となり、多くのブランドが半円形の「ボリード」から着想を得てバッグをデザインした為、今では見慣れたフォルムですが、「エルメス」の「ボリード」は一際エレガントでクラス感を感じさせます。


ファスナー

ボリード」は、世界で初めてファスナーを採用したバッグとして誕生しました。

それまで、ファスナー付きのバッグは存在しませんでした。機能的にも防犯性にも優れた「ボリード」の誕生は、世の女性の注目の的となり、ファッション業界に大きな影響を与えました。

ファスナー付きのバッグを世界で初めて「エルメス」が作り出したことで、「エルメス」はファッションにファスナーを取り入れた先駆者として世界中から認知されるブランドになりました。

ボリード」のファスナーは、開口部が大きく、荷物が出し入れしやすいように取り付けられています。片一方にファスナーは開閉することが出来、カデナで鍵をかけることが可能です。

ボリード」は、ファスナーを採用するバッグを作り出すことが前提で作り出された為、カジュアルなファスナーでもデザインに溶け込むようになっていて、「エルメス」らしいエレガントで品のあるフォルムに仕上がっています。


マカロン

ボリード」にはボディのフロント部分に「マカロン」と呼ばれる楕円形のネームタグがあります。現在ではデザインの一部となっていますが、元々はオーナーのイニシャルを焼き付ける為のネームタグでした。旅行鞄の名残がデザインに残されていることが見てとれます。

ボリード」のアクセントして配置されている「マカロン」は、今では「ボリード」を象徴する特徴の一つとなっています。


ボリードのサイズ展開

1982年にコレクションで登場して以来、サイズ展開が豊富にラインナップされるようになりました。


27センチ

横27㎝×高さ20㎝×幅10㎝

参考上代845,900円

27センチの「ボリード」は、小降りながらも長財布がすっぽり入る収納力の高さが人気です。

長財布だけでなく、化粧ポーチやスマフォ、手帳も収納することが可能で、女性の必需品が一つにまとまる上にエレガントでコンパクトなサイズ感が支持されています。

デイリー使用にも使いやすく、素材や色によってはフォーマルな場面でも活躍します。


31センチ

横31㎝×高さ24㎝×幅12㎝

参考上代1,078,000円

数ある「ボリード」のサイズバリエーションの中でも最も流通量が多く、定番で人気があるのが31センチです。

貴重品だけでなく、その他の荷物も楽々と収納できるサイズなので、どんな場面にもマッチします。コーディネイトしやすく、パンツスタイルやエレガントなドレススタイル、和装にも良く合います。

収納力の高さ故に、ビジネスシーンでも活躍するため働く女性に特に支持されているサイズです。


35センチ

横35㎝×高さ27㎝×幅15㎝

ボリード」31センチに次いで人気がある35センチは、A4サイズの書類を収納することができる為、ビジネスシーンでも活躍します。

女性が普段使いで持つには、少し大きいサイズ感ですが、パンツスタイルなどのマニッシュなコーディネイトに良く合います。その大きさ故に、男性からも支持されています。


45センチ

横45㎝×高さ35㎝×幅24㎝

ボリード」45センチは日常使いで持つにはかなり大きい為、旅行用バッグとしての使用がおすすめです。

ボリード」は元々旅行鞄として作られただけあって、大容量の収納が可能で開口部が大きく開き荷物の出し入れがしやすいので、旅行バッグに適しています。


ボリードの種類

1923年に誕生した歴史のある「ボリード」ですが、サイズや素材のバリエーションが豊富なのと共に、派生して誕生したモデルがいくつかあります。


ボリード1923

ボリード1923」シリーズは、誕生当初の「ボリード」の復刻版として発売されました。

ボリード」との大きな違いは、バッグのフロント部分の「マカロンタグ」がない点です。また、「ボリード」に比べるとハンドルが短めで、ファスナー開口部がより大きく開く構造となっています。

またファスナーが2つ付いている為、両サイドから閉めることが出来ます。2つのファスナーを合わせてカデナで留めて施錠することが可能です。

ボリード」に比べて、「ボリード1923」は比較的シンプルなデザインとなっています。

サイズ展開は、ミニ(横18.5㎝×高さ14.5㎝×幅7.3㎝)、30センチ(横30㎝×高さ24㎝×幅12㎝)、45センチ(横45㎝×高さ35㎝×幅24㎝)があります。


ボリードリラックス

ボリード」よりもカジュアルに持てて、価格もリーズナブルな「ボリードリラックス」。

一見見た目はよく似ていますが、明確な違いがあります。

まず一つ目は、ステッチの違い。「ボリード」はボディの革と同色のステッチを使用しているのに対して、「ボリードリラックス」は白のステッチを使用しています。

2つ目は、ファスナーの位置です。「ボリードリラックス」はファスナーの位置が中央部下まで付いており、「ボリード」より大きく開閉することが出来ます。

3つ目は内装の違いです、「ボリード」は内装にも革を使用してますが、「ボリードリラックス」はファブリックを使用しています。その為、総重量も軽くなります。

ボリード」と見た目の違いはほぼありませんが、「ボリードリラックス」はよりカジュアルに使えて旅行などにも適しています。


ポーチ

横21㎝×高さ15㎝

参考上代48,400円

ボリード」から派生して作られたファッション小物が「ボリードポーチ」です。「ボリード」の半円形のフォルムをそのままに、ファスナーで開閉できて開口部が大きく開く利便性の高いポーチが誕生しました。

ボリード」の特徴であるボディ正面の上部にある「マカロンタグ」は、ステッチで刺繍されています。

ボリードポーチ」は、撥水加工が施されたキャンバス素材で作られていて、内側は防水加工が施されています。


まとめ

1923年に発売されて以来、世の女性を魅了し続けている「ボリード」。

機能性を追求して開発された世界初のファスナー付きバッグは、「エルメス」が高級ファッションブランドへと転身することに成功した最大の要因となりました。

楕円形のファスナー付きバッグは、今や世界中どこのブランドでも製造されています。先駆けとなったのは他でもない「ボリード」です。

エルメス」の長い歴史を語る上で欠かせない「ボリード」。今後も、「バーキン」「ケリー」に次いで「エルメス」を代表するバッグであり続けることは間違いありません。

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