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エルメスの「カレ」の魅力とは?美しさの秘密はシルクスクリーン技法にありました

HERMES

鮮やかな色と美しいデザインで「エルメス」のブランドカラーを彩るスカーフ「カレ」。

カレ」は、毎年発表される年間テーマに沿ってデザインが考案され、春夏/秋冬の年に2回新作が発表されています。

カレ」は、デザインを企画してから複雑な製造工程と膨大な製造時間を要した後に製品化され店頭に並びます。その過程はデザインにより異なりますが完成まで約2年かかると言われています。

カレ」は優れた才能を持つアーティストと卓越した職人の協業による美しい芸術作品であり、一枚一枚にそれぞれストーリーがあります。それはまるで「エルメス」の世界を具現化したようです。まさにブランドを象徴するアイテムであり、最も「エルメス」らしさを感じることが出来る「カレ」は、いつの時代も人々を魅了し続けてきました。

今回は「カレ」の魅力と特徴を、その歴史と製造工程から紐解きご紹介いたします。


目次

「カレ」誕生の歴史

Fortgens Photography / Shutterstock.com

カレ」はブランド創設100年の節目の年である1937年に4代目社長ロベール・デュマの発案により誕生しました。

ロベール・デュマは「カレ」の発案者として広く知られていて、「エルメス」のテキスタイルビジネスを確立した人物です。

1930年代、当時の「エルメス」は、馬具製造業から顧客のライフスタイルに合わせてバッグや革小物などを製作するファッションブランドに転身をとげて成功を収めていました。ファッションブランドとして更なる飛躍を遂げるためにコーディネイトを彩るスカーフ「カレ」をアイコニックなアイテムとして主力製品に加えました。

カレ」が初めて発売された記念すべき1枚は、1830年代に流行したゲーム機から着想を得て描かれた”オムニバスと白い貴婦人のゲーム”です。

ロベール・デュマはさまざまなアーティストと職人を起用して「カレ」の製作に力を入れました。戦争の時代から幸福な時代に移り変わることを象徴した「カレ」に、一枚一枚幸福にまつわるストーリーを込めて希望に満ちたデザインを考案し、シルクスクリーン技法を用いて明るい色をたくさんあしらいました。

カレ」には、誕生当初から一枚一枚にストーリーがあり、それぞれのデザインにタイトルがつけられています。

ロベール・デュマが考案して人気を博した「カレ」は、後継者であるジャン=ルイ・デュマによってさらに拡げられていき、継承されていきました。80年経った今でも、「エルメス」の主力製品として毎年年に2回新しいデザインが発売されています。

誕生以来、発売された「カレ」の種類は約2500種類にものぼります。


「カレ」の特徴

カレ」について語るなら欠かすことが出来ない3つの特徴をご紹介します。


90㎝×90㎝が定番のサイズ

カレ」とはフランス語で正方形という意味です。

エルメス」のスカーフの約70%が90㎝四方のカレです。エルメスが90㎝×90㎝にこだわって製品展開している理由は、1937年に「カレ」が誕生した当初に決められた伝統的な大きさで、最もアレンジがきく使い勝手の良いサイズであったことから90㎝×90㎝のサイズが定番になりました。

現在ではサイズ展開のバリエーションが増え、ポケットチーフに最適な最小サイズ45㎝×45㎝や、ひとまわり小さいけれどもヘッドバンドとして扱いやすい70㎝×70㎝、大判の140㎝×140㎝が展開しています。


シルクツイル

カレ」には光沢が美しい良質のシルクツイルが用いられています。シルクは、蚕の繭を原材料とした天然繊維で、繭を紡いでツイル(綾織)に仕上げます。滑らかでしっとりとした極上の肌触りと美しい光沢が特徴です。

市販で売られている90㎝×90㎝のスカーフには100個分の繭が使用されていると言われていますが、「エルメス」の「カレ」は1枚に繭300個分を要するというので驚きです。

カレ」は、最高級の品質の素材を厳選して100%シルクを使用しています。あまり一般的には知られていませんが「エルメス」のシルクツイルは繊維の密度の濃さも特徴です。シルクの繊維の密度が濃く厚みがある為、巻いていて着脱してもよれたりシワになりにくく、張りが持続するのです。

また、シルクツイルは非常に発色が良いです。シルクスクリーンの技法を用いて色をのせることで、描かれたデザインをより鮮やかに美しく表現することが出来ます。


タイトルとストーリーのある芸術作品

エルメス」の「カレ」はアーティストと職人の協業作業で生み出される芸術作品です。デザインを1年以上かけて考案して1シーズンに25種類ほどのデザインが発表されます。

カレ」には一枚一枚テーマがあり、年間テーマに沿ってタイトルとストーリーが考案されます。そしてアーティストによってデザイン画が仕上げられるのです。例えば、「エルメス」のルーツである馬からインスピレーションされたものであったり、年間テーマに沿ったものであったり、動物、土地、植物など「エルメス」の世界観を物語るストーリーが「カレ」のデザインに表現されます。

そしてデザインが決まれば熟練した職人の手作業によってシルクツイルにプリントされていきます。


Brides de gala (ブリッド ドゥ ガラ)

Anne Richard / Shutterstock.com

1957年に発売された世界中で最も売れたとされる「エルメス」の「カレ」。

タイトルのBrides(ブリッド)は、フランス語で馬の頭部に取り付ける馬具のことを指します。馬具をモチーフにしたデザインが「エルメス」らしく、ブランドの真髄を表現した「カレ」は世界中の人々を魅了しました。


シルクスクリーン技法

NYgraphic / Shutterstock.com

エルメス」の「カレ」は1948年よりシルクスクリーン技法がスカーフの印刷に使用されています。それまでは、木版画でスカーフを製作していましたが、シルクスクリーン技法を取り入れたことにより、スカーフの発色やデザインの仕上がりが格段に上がるようになりました。

シルクスクリーン技法とは、単なるプリントではありません。縦横に細かく編まれた真っ白なシルクルツイルの上にデザインをのせて、インクを使って正確に細かく印刷する技術のことで、シルク1枚1枚を手作業で染めていくため、製作に卓越した技術と膨大な時間を要します。

シルクスクリーン技法は、元々は日本の「手捺染」と呼ばれる着物などに使われていた方法が、海外に伝わり発展したと言われています。

エルメス」の「カレ」は、フランスのリヨン近郊にアトリエを構えており、そこで熟練した職人によって制作されます。リヨンは世界最高峰のシルクスクリーンの技術を持つ別名”シルクの都市”と呼ばれています。最もシルク製品製造に優れた技術を有した土地に「エルメス」はアトリエを構えています。

カレ」の製作は400時間から600時間かかると言われていて、複雑なデザインの場合だと2000時間かかることもあります。

それほどまでに時間がかかる理由は、シルクツイルを彩るために熟練した職人が丁寧にそして正確に気の遠くなるような工程を繰り返して仕上げるからです。「フラットフレーム」と呼ばれる技法を用いて、1色ごとに薄い布を貼ったフレームにインクを流し込み、ゴム製の道具を用いて広げていきます。1色ごとにフレームを替えて順番通りに工程を繰り返しプリントしていきます。例えば10色で作成するなら、10枚のフレームから作り、30色で作成するのであれば30枚のフレームが必要になります。色数が多ければ多いほど手間と時間を要します。

エルメス」は1948年にシルクスクリーン技法をスカーフの印刷に取り入れて以来、技術革新を続けてきました。現在では、7万5000色ある色の見本から職人がデザイン画を元にして選定して「カレ」の配色を決めます。「カレ」が誕生して以来、生み出されたデザインはなんと2500種類以上にものぼります。


「カレ」サイズごとの使い方

まるでアートのような芸術作品である「カレ」ですが、実際にはどのようにして使うのでしょうか。おすすめの使い方をご紹介します。


90㎝×90㎝

カレ」の定番サイズは90㎝×90㎝で、「エルメス」で展開しているスカーフの7割をこのサイズが占めています。

1937年に初めて「カレ」が発売されたのもこのサイズで、最もアレンジが容易なことから定番中の定番となりました。

90㎝× 90㎝は、非常に使い勝手の良いサイズで様々なアレンジを楽しむことに適しています。例えば、肩に引っ掛けて羽織にしたり、首に巻いてコーディネイトのアクセントにしたり。頭に巻いてヘッドアクセサリーとしてみるのもこなれたお洒落を楽しめるのでおすすめです。

また、圧倒的に90㎝×90㎝はデザインのバリエーションが多いため、好みの柄が必ず見つかります。お気に入りを見つけて額装し、インテリアとして部屋に飾っておくのも素敵ですよ。


カレ45㎝×45㎝

BATEAU A VAPEUR DE JOUFFROY DABBANS

カレ」の中でも最も小さいサイズは別名「スモール」と呼ばれています。手首に巻いてブレスレットとしてコーディネイトのアクセントにしても良いですし、首元に軽めに巻くのもおすすめです。

ポケットチーフや、バッグの中の荷物を隠すために被せておくのにも最適なサイズです。


70㎝×70㎝

KELLY EN PERLES

小柄な方におすすめは70㎝×70㎝です。首元に巻いてもボリュームを抑えることが出来、色柄をコーディネイトにプラスするのに最適です。

また、バッグのハンドルにボリュームが出るように垂らして巻いてみても素敵です。


140㎝×140㎝

四輪馬車の車輪

90㎝だと物足りないという方には大判の140㎝がおすすめです。ショールのように肩からかけてコーディネイトの主役にしてみたり、マフラーのように首元に巻いてみるのもおすすめです。


まとめ

Fortgens Photography / Shutterstock.com

エルメス」の「カレ」は半世紀以上に渡り、エルメスファンだけでなく世界中の人々を魅了し続けてきました。

カレ」はアーティストと職人の協業によって生み出される芸術作品で、デザインの考案から始まり、複雑な製造工程を経て約2年かけて完成されます。

そして、一度発売されると二度と再販されることがない為、人気のデザインはとても希少価値があります。

鮮やかな色使いと「エルメス」ブランドのエッセンスを一面に表現した「カレ」は、コーディネイトに華やかさをプラスしてくれる実用的なアイテムであるとともに、拡げて眺めるだけでもブランドの歴史や世界観を感じられることが出来ます。「エルメス」ファンにとってはたまりませんね。

カレ」を手に取って広げて、「エルメス」の世界観を味わってみては如何でしょうか。「エルメス」ブランドの真髄を垣間見ることが出来ますよ。

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