宝石はめぐる! リサイクルされ続けるジュエリー

売却したジュエリーははたしてその後どのような運命をたどるのでしょうか?
その売却されたたジュエリーははたしてその後どのような運命をたどるのでしょうか?
答えはもちろん、
「新しいジュエリーに生まれ変わり別の女性のもとにゆく」です。
そでを通さなくなったシャツを処分することはできても、つけなくなった手持ちのジュエリーをゴミ箱に捨てる人はいないでしょう。
このようにジュエリーが洋服やバッグなどのほかの装身具と決定的に異なるのは、
「決して価値を失わない」
という認識を人々が共有している点にあります。
特に金・プラチナなどの貴金属は現代においても「現物資産」「現物資産」としてみなされています。
過去コラム:「金相場の仕組み」
金と同様にダイヤモンドも、カラット数や4C評価などの一定基準を満たせば、やはり買い手が常にある優良資産となりえます。
その評価に「中古か新品か」というジャッジは存在しないところに注目してください。
ここで鉱山から採掘された直後のいわゆるバージンダイヤモンド、そして中古ジュエリーのダイヤモンド、この二つのダイヤモンドが一人の女性の手に渡るまでをご説明します。

鉱山から産出したダイヤモンド
ここで業界では「パイプライン」と呼ばれるダイヤモンド原石のたどるサイクルをご紹介します。
採掘されたダイヤモンド原石はまず現地の「窓口(Comptoir)」と呼ばれる買い付け事務所を経由して,原石の80%近くがベルギー・アントワープのダイヤモンド取引所に持ち込まれます。
そしてそのほとんどがインドにわたり研磨され、ジュエリーに加工されます。
完成したジュエリーは、ようやくジュエリーショップの手に渡ります。
このサイクルにかかる期間は1~3年ほど。
原石が掘り出されてから平均して1,2年でジュエリーショップのショーケースに並ぶことになります。
そしてこのダイヤモンド流通ルートを創り上げたダイヤモンドシンジケートこそ、かの「デビアス社」です。
業界関係者なら誰もが知るかつてのデビアス本社「ロンドン・チャーターハウスストリート17(現在は売却)」から、かつては世界のダイヤモンドのほとんどを経由させ、ダイヤモンド市場を実効支配してきた稀代のコントローラーという存在でした。
しかし時代は移り、創業者「オッペンハイマー家」が2012年に全てのデビアス社の株式を51億ドルで売却し、デビアス体制も大きな変革を遂げています。
中古ダイヤモンド(還流品)
ダイヤモンドを含め中古宝石は、還流品と呼ばれます。
還流品のサイクルには大きく分けて次の3パターンがあります。
まず買取業者による自社販売です。リサイクル・リユースショップでの販売が該当します。
買い取ったジュエリーを新品同様にメンテナンスを行い、自社ショップで再販売しているので、元値の半額近い金額で手に入れられることも。
海外では一般的なジュエリーの再販売方式です。
2つ目が買い取ったジュエリーを金属部分と石に分けて再生する方式です。
買取業者からダイヤモンドを仕入れた卸業者は、再びジュエリー製作会社に販売します。
金属枠は金属商社に販売された後、溶解し精錬されます。
3つ目はカラット数の大きいダイヤ、あるいはパヴェセッティング用の小粒ダイヤの流れです。
買取業者から買い集めたダイヤモンドを業者オークションにかけて売りさばかれます。
昨今ではインドや中国をはじめとした世界の宝石ディーラーの姿が目立つようになりました。

女性の本音「婚約指輪は価値うんぬんより気持ち優先! のはずだけれど」

「評価される指輪を買っておけば、経済的に困ったときにお金になるんだよ? 」
「気持ちより指輪の市場価値で評価すべきだよ」
もしものことがあった時の備えだなんて、保険会社のCMみたいなこと言ってたけれど。
安心したのは、彼がただ「安いから」という理由で中古を提案したわけではなかったこと。

170,000円(税抜)ティファニーの0.34カラットリング
本気で「(価値の高い)中古がいい」と思って、すすめてくれているというのはわかった。
そして私も中古ジュエリーはコスパがよくて、店を選べば安心できる買物だということも認める。
とはいえ、資産とかそういう切り口ではなくて、私は結婚の記念として、愛情の証としての指輪ならそれでいいんだけど。
そして決断を迷わせる最大の理由は「誰かの恨みつらみがこもっていたら怖い」。
お祓い、お清め、必要よね。

400,000円(税抜)ヴァンクリーフアンドアーペル ダイヤモンドリング鑑定機関はGIA
男性の本音「ますます新品を買う意味が分からなくなってきた」

確かに考えてみれば、売られた宝石はきっと再びマーケットで取引される。
そして新しいジュエリーに再生されて、またどこかに行く。当然の流れだろう。
もう一度作り直されたものを新品と呼ぶなら、中古だって磨きなおしてピカピカにすれば、
それも新品と呼べないものなのだろうか。

400,000円(税抜)中石0.64ct!ティファニーのボックス付き
両親世代はバブル景気真っただ中で、証券会社のOLだった母親は初めてのボーナスが束だったそうだ(うらやましい)。
若い時には気軽に宝石を買っていたらしく、ジュエリー類はたんまり持っている。
しかしある日使わないジュエリーを、試しに質屋にまとめて持っていったら二束三文だったそう。
新品を買う意味は、気持ちの問題だけだと力説していたっけ。
ちなみに祖母も宝石好きだったから、母親の箪笥の引き出し二杯分は指輪やらネックレスがいっぱい詰まっている。
でも滅多に使うことはない。

なぜならバブル期、バブル期以前のジュエリーデザインは大振りでやたらと目立つうえに、街なかで宝石をつけて楽しむ女性が皆無だからだそう。
母親が宝石を楽しむのは、海外旅行先か同じく宝石好きの友人たちとの集りに限られている。
もったいない話だが。
これからの日本、こういう「休眠状態」の宝石が放出されて、中古市場が活性化する日も近いんじゃないかと思う。
多分普通のジュエリーとしてみんなが購入するようになる。
形見分けで分けるといっても、少子化のご時世、そもそも渡す人がいないのが現実だから。
だから、新品にこだわる理由なんかないんだって。
宝石は人から人へ!未来永劫受け継がれていく宝物

誰かの手を離れたネックレス、リング、ブレスレット、様々なジュエリーたち。
ジュエリーは幾度も新しく生まれ変わり、また新しい持ち主のもとを訪れます。
このように宝石や貴金属は古代より人々に珍重され、持ち主の手を離れた後、いくどもまた再生してきました。
特に価値ある宝石やジュエリーは、気が遠くなるような長い時間、人々に守られてきました。
200年前のマリー・アントワネットのジュエリーがオークションに登場したことも記憶に新しいところです。
もしかしたらあなたの指輪の一部は、遠い過去にどこかの国の女王の指を飾ったのかもしれませんよ。

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